2012年9月24日 掲載
デジタル一眼レフカメラとの出会いは今から5年前、何の気無しに…仲間と写真サークルを作ったのがきっかけで写真にハマり始めた。
転機は今年の始め。音楽ライブの撮影を依頼され、そこで演奏する人達のエネルギーがファインダー越しに見えたという。震えるほど気分が高まり、夢中でシャッターを押し続けた。その時から”人のエネルギーが凝縮されたような”写真表現に興味が湧いてきた、と話す。
Samurai×TPLの浜崎氏との出会いがタイサッカーとの出会いでもある。”エネルギーが凝縮された”写真をサッカーで撮ってみたいと考え、自分から「撮らせて欲しい」とアプローチした。この男、”キャプテン翼”世代で、なおかつ”(旧)清水市出身”なのに特別タイサッカーに興味を持っておらず、被写体としての興味から、タイサッカーに近づいたところが面白い。
ピッチレベルで覗いたファインダーからは、日本人選手の気迫、彼らの”サッカーが好きだ”という気持ちやアスリートとして日々戦い生きている”エネルギー”が飛び込んできたという。そんな彼らを、格好良く写真に収めるという形で応援したいといつしか思うようになっていた。
自分が途中でスポーツを諦めた人間だからこそ、頑張っている日本人選手を余計に応援したくなる、と彼は続ける。学生時代に打ち込んでいた陸上競技は、それなりに納得してやめたつもりだったが、「期待してたんだぞ」等の言葉に触れる度に嫌な気持ちになり、スポーツから自然と逃げるようになっていった。
月日は流れ、自分が親という立場になったことで、応援するとか見守るという形で人に接することを子育てを通じて学び、いつの間にか”自分に視線・声援が向けられていない事への違和感”を消化していったのかも知れない。ある日、TPL(タイプレミアリーグ)を撮っている最中に、長いトンネルから抜けられている自分に気がついた。
彼は自分の写真を通して”世の中に感動を与えたい”とか、そういう考えは微塵も持っていない。彼が撮った写真を見て、単純に喜んだり楽しんでくれれば良いという。
ただ…これだけは言える。榎戸敬人のエネルギーの凝縮された写真を見て、確実にスタジアムに足を運ぶ人は増えているという事を…!!
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand