綾瀬はるか似の漫画留学生!~夢に向かって一直線のタモントーン・アモンティラサンさん
タモントーン・アモンティラサンさん(ニックネームはMorkさん)は、現在、関西にある大学の漫画学科で勉強中です。高校時代から漫画留学を続け頑張っているタモントーンさんに話を聞きました。インタビューは全部日本語。流暢な関西弁に驚きました!
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Q:日本の漫画との出会いは?
「小学校2年の時、友達に薦められて読んだのが始まりです。その頃は少女漫画を読んでいたのですが、次第に少年漫画に興味を持つようになり、『one piece 』や『ブリーチ』『ナルト』などを熟読していました」
Q:漫画を描き始めたのは?
「小学校5年生の頃ですね。オンラインゲームの二次創作物で、自分でストーリーを作ろうとしたのですが、なかなかオチがつかず中断してしまいました(笑)」
Q:漫画留学を決めたのはいつですか?
「中学3年の時です。実は、タイから漫画留学する人のほとんどは高校や大学を卒業してからというパターン。でも、漫画を学ぶにはまず日本語の勉強が必要、それなら高校から行ってしまえと思ったんです」
Q:まだ15歳の時ですか?勇気がありますね!
「バンコクで日本語学校に半年通って基礎を勉強してから、日本に向かいました。関西の漫画コースがある高校を選んだのですが、寮がないためアパート暮らしになりました。生活に慣れるまでの二ヶ月間、父が一緒にいてくれたのが救いでした」
Q:日本で苦労したことは?
「やっぱり日本語ですね。授業はすべて日本語、教科書も日本語。最初に受けた国語のテストは17点でした(笑)。でも、一生懸命勉強して90点以上取るまで成長しました。
あと物価が高いので、近所のスーパーを回って安い所で買ったりしてます(笑)」
Q:高校の漫画コースはどんなことを学ぶんですか?
「1年生の時は普通授業の他に、美術が週に3・4時間あります。2年以降は授業の半分が美術や漫画に関してのものになります。デッサンはもちろん、スクリーントーンの使い方、ストーリーやキャラクター作りのコツを教えて貰ったりですね。
今は大学の漫画学科の1年生ですが、こちらは漫画の歴史を学んだり、これまで学んできたことの難易度がアップした授業になっています」
Q:漫画雑誌の催す賞の最終候補に作品が残ったそうですね?
「高校3年の時、東京の出版社に持ち込みをしたんです。その際にお会いしたジャンプ・スクエアの担当の方に気に入って頂き、その雑誌の漫画賞の最終候補に入りました。43ページのファンタジー物で『Change』(*)という題名です。
電話で持ち込みの予約をする際、毎回、名前を何度も聞き返されました。タイ人の名前は難しくて長いですからね(笑)」
Q:漫画留学の体験をまとめて一冊の本として出版されましたね?
「はい、今年の3月に『僕の旅路(เส้นทางสู่ฝัน ม. ปลาย สายมังงะ )』(Banlue 出版)が発行されました。母が“貴重な体験だから残しておきなさい”と薦めてくれたんです。読者の方々から、勉強になったとか、私もやってみたいなど暖かいコメントを頂いています」
*『僕の旅路』には『Change』の抜粋の他、イラストストーリーなども収録されています。
Q:今後の夢は何ですか?
「今は少年漫画を中心にして描いていますが、イラストや絵本などいろんなジャンルに挑戦していきたいです!」
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女優の綾瀬はるかに似た、清楚な美人のタモントーンさん。強い意志を持ったしっかり者の印象を受けました。
卒業制作で描いた絵本も拝見しましたが、上手です!今後の活動に注目ですね。
『僕の旅路(เส้นทางสู่ฝัน ม. ปลาย สายมังงะ )』(Banlue 出版)
『僕の旅路(เส้นทางสู่ฝัน ม. ปลาย สายมังงะ )』から
『僕の旅路(เส้นทางสู่ฝัน ม. ปลาย สายมังงะ )』2
(2012年9月7日掲載)