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タイでは「シリーズY」と呼ばれるタイのBLドラマ。ストリーミング配信のおかげで、様々な国の番組が見られるようになった昨今、タイのBLドラマは、現地タイだけではなく、多くの国と地域で大反響となりました。
2024年5月11日(土)・12日(日)に代々木公園で行われた「タイフェスティバル東京2024」のステージにも、今やアジア全土にファンを持つ、タイBLドラマの俳優が登場。中でも、俳優ペア四天王と称されるうちの2組の出演は、タイドラマファンの間では、豪華すぎると話題に。前夜祭的に行われたファンミーティングも含め、タイフェスティバル東京を盛り上げてくれました。
そのうちの1組、TeyNewは2023年11月に通称『チェリまほ』こと『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』のタイ版リメイクドラマ『Cherry Magic 30』がオンエアされ、4年ぶりに主演共演。演技にも、そしてイケメンぶりにもますます磨きがかかった様子。
とはいえ、タイのBLドラマ出演の俳優を知る機会は、SNSで自分から進んで情報を掴みにいったり、ストリーミング放送やテレビ番組を注意して見ていない限り、意外と少ないもの。
タイランドハイパーリンクスでは、タイフェスティバルのステージを終えたばかりのTeyNewのお2人に、ドラマ好き以外のタイ好きの皆さんに、タイの俳優さんの魅力を知ってもらうべく、お話を聞いてきました。
この日は夕方こそ肌寒くなったものの、昼間は夏を思わせる日差し。TeyNewのお2人も、いつものこの時期とは異なる東京の暑さに驚きながら、インタビューを受けてくれました。
Tay:今日は東京、暑いですね…
New:でもタイの方が、暑いですけどね。
――(笑)…今一番タイは暑い時期ですもんね。
既にタイのドラマが好きな皆さんや、BLドラマが好きな皆さんには、お2人ともよく知られていますし、日本のメディアにもたくさん登場していますよね。
ただ、タイランドハイパーリンクスには初登場ということで、自己紹介として、好きな和食を教えてください。
New:OK(笑)!Newです。本名は、ティティプーン・テーシャアパイクンです。僕の好きな和食はカレーライス。トンカツが乗ってるカツカレーが好き。
――意外と庶民的!
New:本当は沢山好きな和食があるんですけど(笑)、一番はカツカレーですね。
Tay:テイデス。タワンデス(タワン・ウィホクラット)。タワンハ、タイヨウデス(日本語)。
New:タイヨウ!
Tay:一番好きな和食は…くぅーっ(悩む)…ヤキニク!
New:オイシイ!
Tay:でも、うな丼も好き。銀座の「炭焼うな富士」に行ったんだけど、これまで食べたうな丼の中で、一番おいしいです。最高(親指を立てる仕草)!
――ファンの皆さん、ウナギが食べたくなったらTayさんおすすめの「炭焼 うな富士」へ(笑)。
――今日はタイフェスティバル2024という、日本を代表する国際イベントのステージ直後のインタビューですが、出演の感想を聞かせてください。
New:実は野外でのパフォーマンスは初めてだったんですよ。
――そうだったんですか!お二人だけではなく、ファンの方たちにとってもレアな機会でしたね。
New:ハイ、だから特別に気分が上がりましたね。しかもこのステージはファンミーティングじゃないから、色々なアーティストやミュージシャンのファンのグループが混ざっているじゃないですか。そういう意味で凄く緊張しました。
Tay:そうそう!ほんとにそれ。自分たちのファンクラブ以外の人がたくさん集まっているステージだし、自分たちに興味がない人もたくさんいる訳じゃないですか。それにタイでもトップクラスのミュージシャンの方も出演しています。Newと同じく緊張もしたけど、本当にわくわくしました。
しかも屋外ステージも初めて。気持ちの良い緊張感の中で、歌っていて、顔に風が当たって…。この環境が最高にワクワクしました。
――おお、それは良かったです。キャスティングした関係者の皆さんも、喜びますよ。
Tay:野外ステージは気持ちが良いですねぇ。今ステージが終わって、幸せな気持ちでいっぱいです。ますます日本でライブをやりたくなりました。
――お二人とも日本で写真集の撮影をしたり、ファンミーティングをしたり、本当にたくさん日本に来てくださっていますよね?一番最近覚えた日本語はなんですか?
Tay&New:(二人で手を叩いて)せーのっ!
――ああ(笑)!みんなで一緒に何かやるときの「せーのっ!」ですね(笑)?
Tay:あとは、もうよく使ってるけど「アイシテル~」
Tay&New:「オヤスミナサイ~」
New:「ヨロシクオネガイシマ~ス」
Tay:あと、2人でしゃべっている時にありがちな…
New:「ワカッテル!」
一同:(爆笑)
Tay:あっははは(爆笑)…それ!ワカッテル!最近、かなり日本語を覚えているんですよ。それから…
Tay&New:ハヤク!!
一同:(リアクションがおかしくて爆笑)
Tay:うーん、日本語は、ムズカシイ。あと「スバラシイ」かな?最近僕たちは日本語の曲にチャレンジするようになって、その歌詞から日本語を覚えるようになりましたね。
――日本語の歌詞は難しくないですか?
Tay:スカイブルーのマフラ~(歌う)♪
――うまい!(拍手)
Tay:…EXILEの「Lovers Again」ですね。
――もうすっかり日本人ですね。
Tay&New:(笑)。
――タイ、日本だけではなく世界中にファンがいるんですよね?ファンミーティングもあるのかしら?
New:あるある。
Tay:主にアジアでファンミーティングをやってます。フィリピン、シンガポール、インドネシア、台北も行ったし、あと、どこに行ったっけ?
New:ベトナムも行ったばかりだよね。
Tay:今度香港にも行く予定です。
――凄いですね!やっぱり動画配信サービスで、世界中の人が、タイのドラマを見ることができる環境になったのは、うれしいことですね。
Tay:みんな応援の仕方や、パッションが全然違うんですよ。特にフィリピンとベトナムのファンは凄くパワフルで「うぉぉおおお~!」って感じ。熱狂的に迎えてくれました。
New:本当に凄かった(笑)。
Tay:日本のファンの方は、静かに見守ってくれる感じで、タイ語で書いたプレートで、色々リクエストしてくれますね。
New:「バーンして!」「ウィンクして!」「指でハート作って」って書いてあるから凄くわかりやすいです(笑)。
Tay:なんか、それはジャパニーズスタイルのファンミーティングだなって。日本に帰ってきたなーって思いますよ。日本の特徴ですね。かわいい。ほんと、それぞれのファンの反応が違うから、色々な場所に住んでいるファンの方に会いに行くのは楽しいですよ。
New:みんなとてもかわいい。
――2人ともチュラロンコン大学出身なんですよね。
Tay&New:はい
――タイの東大と言われる名門ですけど2人とも賢いんですね。Tayさんの方が先輩(チュラロンコン大学)だと思うんですが、大学ではお互いの存在は知っていたんですか?
Tay&New:(顔を見合わせて)いや、全然知らなかったです(笑)。
New:この仕事で初めて知り合いました。
――わあ、同じ大学?なんて、びっくりしたんじゃないですか?
Tay:偶然でびっくりしましたよ(笑)。でも同じ大学だったって言うことで親近感を持ったし、会う機会も増えました。一緒に仕事をしたことで、仲良くなって、時々プライベートでも会うようになったし。
――お二人には初めてお会いしたんですけど、さっきからめちゃくちゃ仲が良いことが伝わってきます。5年間ずっと一緒に仕事をしていて、これだけ仲良しでいられる秘訣はなんですか?
New:うーん。お互いをよく見ることだと思います。この人はどんなことを言われたり、どんなことをされたらイヤなのかな?何を言えば喜ぶのかな?そんなふうに、お互い楽しくやっていますね。彼が嫌がりそうなことは言わないし、しないですね。
――ドラマではシナリオを読んで、恋愛の世界を作り上げていくと思うのですが、プライベートではどんなシチュエーションで恋に落ちるんでしょうか?
New:自分をよく見てくれる人で、話が通じ合う人が好きかな。理解し合えるような人が現れたら、好きになってしまいますね。
Tay:うーん、どんな人が好きかな。僕もよく自分を理解してくれる人が良いかな。そして優しい人ですね。とにかく仕事が忙しいから、一緒にいてリラックスできる人が良いな。
――グルメなデートに役立つ「ミールデート」という番組を持っている2人ですが、一番最近「ここはうまかった!」というお店は発見しましたか?
New:焼き肉の叙々苑の系列店に行ったんですけど、そこがすっごく美味しかったんですよ。でも店名を覚えてないんですけど(笑)!とにかく美味しかったです。
Tay:もうミールデートに関係なく、本当に僕がおすすめしたいのは「炭焼 うな富士」です!さっきの恋に落ちる、の話で言えば、僕は間違いなく「炭焼 うな富士」に恋に落ちました(笑)
――上手いこと言いますね(笑)。
Tay:オンリーワンですよ。もう他には考えられない。
New:タイにも似たようなウナギのお店はあるんですけど、全然違うんですよ。
Tay:他の国でもウナギを食べてみたんですけど、もう、日本じゃないとダメです。日本のウナギは本当に特別ですよ。
――もし日本でドラマを作るとしたら、どこでどんなストーリーを演じてみたいですか?
Tay:ウナギ!
New:…(爆笑)
――…ウナギの登場率の多さよ(爆笑)!
Tay:いやいや…ウナギじゃなくて、日本ならさ、アクションドラマをやってみたくない?
New:うんうん(笑)。
Tay:「アリスインボーダーランド(今際の国のアリス)」みたいな、サバイバルのアクションストーリーをやってみたいよね。
New:サバゲーの世界みたいなのもイイね!yes、yes!「デスノート」みたいなストーリーもいいよね!
※Tayさん、なぜかNewさんの膝を叩く
――ロケ地はどこですか?東京?
Tay:僕たちは東京での仕事が多いので、できれば東京以外の場所で撮影してみたいですね〜。
――2人のサバイバルドラマ、凄く見てみたいです。面白そうですね!
――2023年11月には4年ぶりの2人の主演ドラマ「Cherry Magic 30(通称:チェリマジ)」がオンエアになったんですよね?これは、日本作品のリメイクだったそうですが、随分久しぶりのドラマ共演だったようですね。
Tay:連絡が来た時は、本当にびっくりしました。ただ、やると決めるまでにはそんなに時間はかからなかったと思います。日本の原作のストーリーがすごくかわいらしいし、魅力がありました。ただ、ストーリーのクオリティが高いので、どうすればタイらしくできるのかというプレッシャーがありましたね。また、そのタイらしいストーリーになったドラマを、元々のストーリーが好きな日本の方が見て、どんな反応をするかっていうのは、不安でもあり、楽しみでもありました。
――このドラマまでの間、2人は別々に仕事をしていたんですか?
New:ずっと2人で一緒に仕事をしています。
Tay:イベントやショーや、ファンミーティングとか。この2人での仕事がぎっしりとあるので、会っていないということはないんですよ。
――日本だと、1本のドラマが終わると、役を共にした人はみんなそこで解散するんですけど、タイの場合は、主演の2人がずっと一緒にグループで活動するのがとても特徴的だなと思います。これは「タイスタイル」で決まり事なんでしょうか?
Tay:確かにタイのスタイルなんですけど、実は全員が絶対にカップルのままで仕事をする、という決まりはないんです。
New:(頷く)
Tay:一緒に仕事しやすいとか、一緒に仕事をしていて楽しい、続けられそうだと思ったら、ドラマが終わっても継続して一緒にイベントに出演したり、2人でショーに出たり、ファンミーティングをしたり、活動を継続するんですよね。みんな自分たちで決めています。
――なるほど!謎が解けました。
Tay&New:良かった(笑)。
――お2人はバンコク出身ですよね?ファンの方がバンコクに行く場合、お二人はどこをおすすめしたいですか?
New:やっぱりお寺ですよね。バンコクはお寺がとてもきれいなので、代表的なお寺を見て歩いてほしい。ワットアルン、ワットポー、ワットプラケオ(エメラルド寺院)は基本のコースですね。
Tay:ワットアルン周辺は、バンコクの旧市街なんですよ。昔ながらのバンコクの街並みを散策すると楽しいですね。
New:そこに住んでいる人たちの生活が感じられると思います。
Tay:ローカルグルメが食べられる食堂やレストラン、カフェもたくさんある。
New:そうそう!
Tay:タイを代表する文化が集中しているエリアなんですよ。料理も、建造物も、風景も。
New:ワットポーがあるから、つい外国人観光客が行く場所と言うイメージがあるかもしれないけど、僕らタイ人もそこで過ごすのが大好きなんですよ。昔ながらのタイが溢れています。
――最後に日本のタイが好きな方や、お二人のファンのみなさんにメッセージをお願いします。
New:タイが好きな人の中には、TayNewを知っている人も、知らない人もいると思います。まだ知らない人は僕たちのinstgramやFacebookをチェックして、ぜひ知ってくださいね。
Tay:今日もファンの皆さんに会えて本当に嬉しいです。日本に来るたび本当に楽しい。僕は日本の空気、場所、文化、そしてショッピングも好き。大好きな日本で、日本のファンの皆さんに会えることが本当に幸せです。
あっ!そういえば、日本ではまだPokémon GOをやっている人が沢山いるでしょう?
――まだいますね。そういえば、私の友達もやっています。
Tay:僕はPokémon GOをやっているから、友達になれますよ。日本にはPokémon GO仲間がたくさんいて、一緒にバトルをしてくれるんですよ。だから日本に来るのが好きっていうのもあるかな(笑)。
New:タイではTay一人だよね(笑)。
――え?そうなんですか(笑)?
Tay:あっ!仲間はもう一人います(笑)。ぜひ皆さん一緒にやりましょう(笑)
――ありがとうございました
Tay&New:オツカレサマデシタ!
取材を終えてーー
インタビュー前からずっとおしゃべりに夢中の2人。本当に楽しそうで、インタビューを始めるのが申し訳ないほど、盛り上がっていました。インタビュー中も、お互い叩き合ったり、つつき合ったり、何ともにぎやか。
明るく、テンション高く話してくれるTayさんと、ちょっと落ち着いた様子でフォローするNewさん。日本で言うとまさに「あ、うん」の呼吸と言えるほど、息の合ったコンビです。
また、TayさんもNewさんも、とにかくホスピタリティが高い!にこやかに、明るく、場を盛り上げて、常に笑いをもたらしてくれる会話術には驚きました。
これからも表現者として、様々な顔を見せてくれそうな2人の活躍に乞うご期待!
…それにしても、いつか日本で制作した、2人が主演のサバイバルドラマを見てみたいですね!
[取材・文:吉田彩緒莉(Saori Yoshida/Interview・text)]
[通訳:Boy In Tokyo]
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テイ=タワン ウィホクラット
Tay-Tawan Vihokratana,เต-ตะวัน วิหครัตน์
1991年7月20日生まれ
https://twitter.com/tawan_v
https://www.instagram.com/tawan_v/
ニュー=ティティプーン テーシャアパイクン
New-Thitipoom Techaapaikhun,นิว-ฐิติภูมิ เตชะอภัยคุณ
1993年1月30日生まれ
https://twitter.com/new_thitipoom
https://www.instagram.com/newwiee/
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