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YouTube再生記録2億8000万回以上という『Into the Woods』がタイ国内で絶大な人気を誇るマックス・ジェーンマナ(Max Jenmana)。この曲は彼以外の他の歌手もカバーし、その歌手のヒット曲にもなるという相乗効果を生むほど爆発的なヒットとなりました。
また、2020年に大ヒットし、ブライト(Bright Vachirawit Chivaaree)と、ウィン(Win Metawin OPAS-iamkajorn)という2大スターを輩出した『2gether The Series』のオープニング曲『Stuck on you』を歌ったことで、日本のタイドラマ好き層にも知名度が拡大。
ちなみに筆者は『Into the Woods』と『WINE』の2曲をタイ旅行中に聴く音楽として、
彼は日本で2枚目となる『Quiet Knowing』をリリース。
この『Quiet Knowing』ですが、以前からMax Jenmanaの曲を聴いていた人なら誰もが衝撃を受けるリード曲『Have it your way』が、相当やらかしています。「Maxが凄いことをやらかしたぞ!」という良い意味での裏切り(?)になるのではないでしょうか?
タイランドハイパーリンクスは【Max Jenmana Japan Tour 2023】の一環であるサーキット・イベント『BiKN shibuya 2023』(ビーコンシブヤ2023)に出演したMaxさんをキャッチ。アジアの注目アーティストが一堂に会したイベントのまさにその現場で、たっぷり、がっつりインタビューさせていただきました。
また『2gether The Series』のオープニング曲『Stuck on you』を歌うきっかけは、なんとブライトからの直オファーだったという、もしかして、本邦初(?)かもしれない、素敵な心温まる友情エピソードも教えてくれました。
ーー今日の『BiKN shibuya 2023』(ビーコンシブヤ2023)のステージ、感動しました。バンドのメンバーとも会話しながらの、アットホームな雰囲気も良かったです。
Max:アリガトウゴザイマス(日本語)!
ーー私はMaxさんの『WINE』という曲が好きなので、今日生で聴けたことがとてもうれしかったですね。
Max:とても悲しい曲です。歌詞の内容もリアルストーリーなんですけど、タイでみんなが好きだと言ってくれる曲ですよ。
ーーはい。実はとても悲しい出来事があったばかりで『WINE』のメロディが切なくて。声もそうなんですけど、ライブハウスのステージの雰囲気も相まって、気付いたら泣いていました。1曲1曲その世界に引き込まれますよね。本当に感動して泣きました。ロンハーイ、チャン、カ(タイ語で私は泣きました)。
Max:『WINE』で泣いてくれたんですか?ロンハーイ(笑)。スゴーイ、タイゴ、サイコー(日本語)。
ーー(笑)…。『WINE』はYouTubeで1億2000万回視聴されているんですよね。驚異的な数字なんですが『Into the Woods』はその2倍以上の2億8000万回視聴されたんですってね。
Max:そう。僕もそれは意識していて『Into the Woods』と『WINE』は必ずセットリストに入れるようにしています。
ーー日本でのライブは昨日の新代田FEVERが初めてですか?
Max:ライブは経験済みなんです。でもライブハウスは初めて。過去にフェスには出演しているんですよ。代々木のタイフェスティバルにも出演しているんですよね。
ーーそうだったんですね。タイランドハイパーリンクスではここ数年、代々木のタイフェスティバル出演者の方に取材をさせていただいているんですが、お会いしていないので、かなり前かもしれないですね。
Max:いやもう、かなり前ですよ。8年くらい前?いや、もっと前かな?それから…5年前に大阪で開催されたa-nationにも出演しています。
ーー大イベントじゃないですか!
Max:その時はBLACKPINKも出演していました。1万人以上お客さんがいる会場でのライブはとてもいい経験になりましたね。
ーー11月2日新代田FEVERと、11月3日のBiKN shibuya 2023のライブを終えた感想を聞かせてください。
Max:ティーンエイジャーの頃に、日本のマンガや映画、音楽にすごく影響を受けたので、日本のライブハウスで演奏できたっていうことに凄く感動しています。僕の夢だったんですよ。
ーーそう言ってくださるのがうれしいですね。タイでMaxさんのライブを近距離で見ることは難しいと思うので、日本のライブハウスで見ることができて光栄でした。
Max:ほんとに?アリガトウ。
3年前に日本のParabolica RecordsからEPCDをリリースしたんですよ。その記念にライブハウスツアーをやる予定でした。もうプランまでできていたのにCOVID19の感染拡大があって、やむを得ずキャンセルしたんです。
ーー『555(タイ語でハーハーハー)』というCDでしたよね。
Max:そう!『ご、ご、ご』(笑)。3年間待って、満を持しての2公演です。
『555』では日本のアーティストとのコラボレーションもあって、LUCKY TAPESの高橋海さんと、TempalayのAAAMYYYさんに1曲ずつボーカルで参加してもらったんですよね。
ーー今回は日本で2枚目のEPCD『Quiet Knowing』リリースの日本公演ですよね。いや、もう1曲目の『Have it your way』でぶっ飛びました。
Max:えっ?聴いてくれたの?
ーーはい。音源を送ってもらいました。ギター1本でカントリーミュージック調の曲をメインにやっていらっしゃると思ったので「えええっ?」って(笑)。まさかのオルタナティブロックで、衝撃を受けました。
Max:タイ人のイメージでも、僕はギター1本でカントリーミュージックを歌っている印象なんですよね。それを覆したいなあ、と、ずっと思っていたんです。
そこでアコースティックギターをBig Muff(ギターのエフェクター)につないで、低域の音を捕まえて歪ませたんですよ。それをワーミーペダルを使って音域を変えたり。そうすると「ウィーン、ウィ~ン」っていう音がアコースティックギターでも出せるんです。
ーーあれってアコースティックギターだったんですか?私はてっきりエレキギターで音を出していると思っていました。アコースティックギターでもあんなノイジーな音が出せるんですね。確かにそういう歪んだ音が入っていました!
Max:入ってたでしょ(笑)?それが今回の『Have it your way』のシークレットレシピです。僕は元々ロックキッズだったので、原点回帰したという感じですね。
ーー個人的にオルタナティブロックが大好きで、ヘヴィーな方が好きなんですよね。
Max:ほんと!?タイはヘヴィーな音を出す本当にかっこいいアーティストが沢山いるんです。ぜひチェックしてください。
ーー『Have it your way』を今日(BiKN shibuya 2023)演奏してくれるかなー、と楽しみにしていたんですが…。
Max:あっ!新代田FEVERでは演奏しましたよ。
ーー新代田FEVERにも行っておけばよかったー!
Max:残念(笑)…。BiKN shibuya 2023は出演時間がお昼からだったから、時間が凄くタイトだったんですよね。機材的な問題で、あの音を100%のクオリティで出すのはむずかしいねっていう話になって。40分の持ち時間で、パーフェクトなものをやりたかったんです。
ーーそうだったんですね。1ステージ、1ステージ緻密に考えて選曲をしているんですね。
Max:最高の状態で聴いてほしいので、毎回凄く考えていますよ。
ーーこの今までのイメージをぶち壊すような(笑)『Quiet Knowing』はどのように誕生したんですか?
Max:実は僕、少し仕事を休んでいたんです。その間、家族でL.Aで過ごしていたんですけど、その時Parabolica Recordsの西さんから「CDリリースしようよ」って誘われたんです。
新たに3週間で曲を作ることにして、その3週間に全ての情熱を注ぎました。
タイトルについては、一度、1時間ほど自分自身を「無」の状態に置いたんです。SNSとか人の声とか雑踏の音とか全てから隔離されて1時間「無」になった時、色々自分の内面を知ることができたので『Quiet Knowing』というタイトルにしました。
ーーその1時間の「無」の状態の時間に、原点回帰というか、これまでタイ人が持っている自分へのイメージを覆そう!という思考にたどり着いたのですか?
Max:そうそう。イメージを変えることも含めて、自分は何がしたいのか整理できたなあって思ってます。
ーーということは、今後もヘヴィーな路線の曲を増やしていく予定ですか?
Max:そうですね。深堀りしたいのはアコースティックギターでヘヴィーな路線を目指すことかな。
ーー楽しみですね!
ーー曲の路線も変わったと思うんですが、今日お会いしたら取材用に見ていたビジュアルや『Stuck on you』のMVのビジュアルと全く変わっていて、びっくりしました(笑)。
あのう、エミネムさんみたいになっちゃったと思ったんですが。
Max:あははは(爆笑)!…エミネム…。※エミネムの真似をしてくださいました
ーー曲だけじゃなくルックスもチェンジしたい時期だったんですか?
Max:確かに(笑)。ずっとロングヘアだったんですけど、うっとおしくなって短髪にしたんですよね。
丁度『Quiet Knowing』のビデオ撮影があって、うーん…タダの短髪じゃつまらないなと(笑)。
ーーそれで金髪に…。凄く似合っていますよね。なかなかこのへアスタイルが似合う人っていないのではないでしょうか。
Max:友達がブリーチしてくれたんですけど、6時間もかかりました(笑)。
ーー『Quiet Knowing』のジャケ写は息子さんが手掛けたらしいじゃないですか!
Max:そうなんですよ(笑)!完成したCDを見せたら「わぁ~!」って驚いて、とにかく喜んでいました。
もともと僕のCDのジャケ写は写真ではなくイラストにしていたんです。
今回の場合は、家族でディナーに出かけた時に、息子が何か絵を描いていて「何それ、ちょっと見せて」って声をかけたら、『ONE PIECE』のイメージだったのかなぁ…意外と良くて(笑)。
今回は時間もなかったし、なんといっても制作費が節約できるし…(笑)。
ーーリアルなお話ですね(笑)…。
Max:(笑)…。今回は1枚につき1000バーツの買い取り制にしました。
ーーかなりセンスがありますよね。ジャケ写にしても、遜色ないです。
Max:ね。すごくキュートでしょ?
ーーMaxさんの歌唱力があまりにもレベルが高いので、色々調べていたら、もともとは『The Voice Thailand』(歌唱力重視のタイのオーディション番組)の出身なんですね。
Max:そうです。
ーーYouTubeにオーディションの様子が出てきて、もうその時から歌もギターも大絶賛されていました。
Max:ああっ、若い時の(笑)?
実はあの頃、ギターは当時寝る前に弾く程度で、歌がメインだったんですけどね。
僕はその頃、経済学を勉強していて、デビューする気は全くなかったんですよ。でも友達がオーディションを受けに行くというので、付き合いで一緒にオーディションを受けに行ったら、友達が落選して僕が残っちゃったんですよね。
ーーえっ…(笑)?そうだったんですか?
Max:まあ、プロになってからは、自分でやりたい音楽ジャンルを自分で突き詰めて、今に至るって言う感じなんですが。
ーーここまで歌唱力があるのに、歌手になろうと思ってもいなかったのが不思議です。
Max:ミュージシャンになりたい!っていう思いはそこまでクリアになっていなくて、何になりたいのか模索している最中でしたね。でも、父親はミュージックカレッジに進んでほしかったみたいです。
ーーお父様がそう思うっていうことは、もう他の人から聴いても、相当うまかったってことなんじゃないですよね。
Max:んー、でもプロになるのは恐いことじゃないですか(笑)。
ーーそうですね。上手いだけでは…あとは売れなかったらどうしようとか、売れても売れなくなったら生活できるのかな?とか勇気が必要ですよね(笑)。
Max:そうそう(笑)。アマチュアで楽しく歌っている方が良いのかなっていうのもあったんですよね。
ーー審査員にSTAMPさんやジェニファーキムさんがいましたけど、「すごい!天才だ!」的な騒ぎ方していたじゃないですか。
Max:まあ番組なので、ああいうシーンは、良いことしか言わないよ(笑)。
ーーいや、STAMPさんが演技をしているとは思えなかったんですけど(笑)!
ーー今日はタイランドハイパーリンクスにしては珍しく英語のインタビュー(もちろん通訳あり)なのですが、自分が恥ずかしくなるくらいMaxさんは英語が上手いですよね。発音もネイティブだと思うんですが、一体どうしたらこんなに英語が身に着くんですか?
Max:小さな頃から英語の曲を聴いて育ったので、英語を話すことはとても楽だったんです。
ーーもしかして音に敏感な方って、言語の発音も音楽みたいに自然に耳に入って来るのかもしれないですね。
Max:勉強と言う形では大学時代、カナダに交換留学した経験があります。ただ、アクセントはアメリカやイギリスの映画から学びました。
ーー以前からタイのミュージシャンの方にじっくり聞いてみたかったんですけど、インタビューしたことがあるタイのミュージシャンの方たちは、日本でCDをリリースする人がとても多い印象を受けました。
例えばストリーミングではなく、何か形としてCDを手元に残すことが、こだわりとしてある人が多いのでしょうか?
Max:うーん…もちろんみんなストリーミングを目指してはいますよ。あえて形があるものにこだわっている訳ではないんですけど、タイのミュージシャンの中ではCDよりアナログなレコードに残したいという考えを持っている人は多いですね。ただ、市場はとても小さくて、ニッチな層になってしまいます。
でも、僕みたいに日本でライブをしたいとか、日本で活躍したいと思っているミュージシャンは、日本向けに形に残したいというのはあります。来日する人にはその目的の人が多いから、CDをリリースするんじゃないかな?
――日本も本当に音楽が好きな人や好きなアーティストがCDを出した時、形に残したい人以外は、ほとんどストリーミングで音楽を聴いています。
タイの人は日本にくるとタワーレコードを目指す人が多いので、CDが凄く好きなのかな?って思っていたんですよね。もちろん昔、タイにもタワーレコードがあった時代もありますけど。
Max:今はもうタイにはないから珍しいんですよね。しかも日本みたいにあんなに大規模で、様々なジャンルのCDやレコードを扱っているシステム自体がタイにはない。
僕も若い時にタワーレコードや大きなCDショップで、色々なジャンルのアーティストのCDをチェックしましたね。メジャーで有名なアーティストから、インディーズのアーティスト、それからジャケ買いも多かったな。
――日本ではタイのBLドラマブームの火付け役ともなった『2gether The Series』が流行って、Maxさんが歌ったオープニング曲の『Stuck on you(罠にかかって)』にドラマのテーマとして愛着を持つ人が増えました。こういった現象についてはどう思いますか?
Max:違う国でドラマを見てもらって、まだ僕のことを知らない国の人たちが曲を聴いて、僕を知ってくれたことは、とても素晴らしいことだと思います。
――Maxさんが『2gether The Series』のオープニングを担当するきっかけは何だったんでしょう?
Max:実は僕とブライトは、彼が俳優として人気が出る前からの親友なんです。
――そうだったんですか?
Max:はい。長い付き合いの中で、ブライトがドラマの主演に決まったんです。ある日電話をもらって「Max兄さん、ドラマの主演に決まったから、僕たちのために歌ってくれない?」って言われて。
――ドラマの主題歌って日本だけではなく世界的に色々利権が絡んでいて(笑)、主題歌を歌う歌手を主演俳優が決めるなんてこと、よほどのことがなければできないと思うんです。そんな中、ブライトさんが自分でオープニング曲を歌うシンガーを決められる立場だったのは凄いことですね。
Max:でも僕はブライトに頼まれなかったら、この曲を歌っていないですよ。
――えっ?どういうことでしょう。
Max:僕は通常、自分のメッセージを伝えたいから、自分の作った曲や歌詞以外、歌いません。『Stuck on you』は僕の作った曲ではないんですよね。『Stuck on you』はこのドラマのためのメッセージで、このドラマのファンに向けたメッセージですからね。ブライトが親友でなければ歌っていません。
ーーあ!なるほど、そうだったんですか。
Max:これはブライトがスターになるチャンスだったし、その階段を登るためのドラマ主演だったから本当に特別なことでした。僕は「OK。君との友情のために歌うよ」って言いました。
ーーその後、世界的に有名になる親友の、そのきっかけに歌えたってことは奇跡に近いですね。ブライトさんとの出会いは、どんなタイミングだったんですか?
Max:確か…2015年から2016年くらいに、僕が好きな曲を選曲してリスナ―に届けるというラジオ番組のDJをやっていたんですよ。深夜の仕事だったんですけど、夜中の収録中に向こうからすごく背が高くて、びっくりするほどハンサムな人が歩いて来たんですよ。それがブライトだったんですけど。
ーー確かにブライトさんは規格外のビジュアルですよね。ただ、Maxさんも十分、男前ですけどね。
Max:ありがとう(笑)!
同じ時間帯に同じ場所にいるので、
まあ…今は演技に集中しているみたいだけどね。
Max:『Stuck on you』はライブで演奏したことが一度もなかったんですよ。
ーーということは、日本初披露だったんですね!すごい。
ドラマがオンエアされたのが、コロナ禍だったというのもありますよね。オンエアされたころ、ライブができる状態だったら、また別だったかもしれないですね。
Max:そうなんですよ。ただ日本では『Stuck on you』を聴きたがっている人がとても多いという情報が入っていたので、新代田FEVERではリアレンジして演奏しました。
ーー新代田FEVERでライブを見た方が、かなりアレンジされていて、最初は分からなくて途中からやっとわかって「わー!」って盛り上がった、って話をしてくださったんですけど、初めて披露するからライブハウスでできるようにアレンジしたってことなんですね。
でも『Stuck on you』をライブで初披露したのが日本と言うことは、ドラマのファンの方も、Maxさんのファンの方も、新代田FEVERにいた方は相当レアな体験をしたっていうことなんですね。
Max:そう思ってもらえると嬉しいです(笑)。
ーー今後もテレビドラマや映画の主題歌、挿入歌には参加していきたいですか?
Max:もちろん。ただ、映画やドラマのメッセージを自分で曲や歌詞で表現して、視聴者に届けられることが条件ですね。そうであれば、今後も喜んで制作に参加していきたいです。
と…というか11月公開の『4KINGS II』という映画のテーマソングを、友達とアイディアを出し合って作りました。
ーー今度はどんなストーリーなんでしょう。
Max:4つの高校のワルのトップが(日本で言うと昔の番長的存在らしい)ケンカするような話です(笑)。
ーータイにもヤンキーっているんですか(爆笑)?めちゃくちゃ男らしいストーリーですね。(笑)。
ーーMaxさんは出身はバンコクですか?
Max:僕はバンコクとナコンパトムの間にあるプッタモントンという町が故郷です。
ーーああ!
Max:えっ?行ったことがあるんだ。そう。大きな仏像がありますよ。今もあまりバンコクの中心部の喧騒が嫌いで、郊外に住んでいます。
ーーMaxさんのタイのおすすめのスポットが知りたいですね。
Max:沢山あるよ…。だって東京にもたくさんあるでしょ?
エカマイやトンローのクラブやバーには人が沢山が集まっているけど、僕は行かない。ちょっと離れたところに僕の好きな秘密のバーやアートスペースがあるんです。
タープラチャンや旧市街の方が多いかな。
ファミリー向けだったらサムヤーンとかジャルンクルン通り、川を渡ったトンブリー側に、良いレストランやグルメスポットもあるよ。
ーー最後に日本の皆さんにメッセージをお願いします。
Max:OK!はーい!皆さん。音楽に国境はありません。人と人で繋がっていきます。自由に音楽を楽しんでくださいね。
取材を終えて
Max Jenmanaの代表曲は動画やダウンロードした曲を聴いていたものの、ライブで生声を聴いたのは初めて。
オーディエンスとバンドメンバーをつなぐ垣根のないMCは、初めての友達に、親しい友達を紹介するようなフランクさで、ホールに一体感をもたらしました。その一体感のまま、歌い始めることで、一気にオーディエンスを曲の世界に引き込んでいく表現力には「驚き」以外の言葉が出ません。
レコーディングしたストリーミングの楽曲よりも、その場で彼の身体から出てくる歌声の方が感情がこもり伸びやかであり、曲によって、フレーズによって繊細に声の質を変えるので、感情が痛いほど伝わってきます。
歌詞がわからなくても曲の世界に誘い込まれてしまう、レベルの高い歌唱力に圧倒されたまま、40分間という持ち時間があっという間に過ぎてしまった印象です。
ギターもしかり。弾いているというよりあまりにも自然な存在で、心の一部にさえ感じてしまう音色は「ギターが歌ってる」ような不思議な感覚でした。
タイにはレベルの高いアーティストが数多く存在しますが、歌唱力、表現力、そして楽曲センスともにトップクラスのアーティストの一人に数えられていることでしょう。
興味を持ったことならどこまでも深堀する貪欲さと、メッセージを自分で作って届けたいというこだわり…有り余る才能は無限大です。
まだまだジャンル、国籍などありとあらゆるボーダーを超越した新しい世界を見せてくれそう!
【取材・文:吉田彩緒莉(Saori Yoshida/Interview・text)】
Max Jenmana(マックス・ジェンマナ)
1989年生まれ タイ出身 シンガーソングライター。
2017年4月に発表された「Into the Woods」が脅威のYouTube再生回数2.8億回を記録し タイ国内の大型フェスに軒並み毎年参加することとなった。2018年リリースの『Let There Be Light EP』がタイ国内で高く評価され、「Best Male Artist In 2018」「Song Of The Year」など多数の賞を受賞し、アーティストとして確固たる地位を固めた。またタイ発の人気ドラマ「2gether The Series」の主題歌を担当したことで日本でも人気を博し、長らく待ち望まれて来日公演が2023年実現した。
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