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タイで年末年始を過ごすのは初めて、という事は前回のコラムでも書いたのですが、実際にタイで年末年始を経験して、分かった事がありました。それは・・・、
「バンコク周辺は意外とイベント少ない(特にルークトゥン・モーラム歌手が出演するイベントは)」
というのも、地方からバンコクへ来ている多くの人がこの時期に帰省するので、それに合わせて歌手たちも地方に行ってしまうのが理由のようです。
だったら自分も地方に行ってしまえ、という事で、正月休みを利用してコラート(ナコンラーチャシーマー)へ行ってきました。
◆コラートといえば、やはりヤーモーですかね
コラートはバンコクからバスで約3時間半で行けます。しかもバスは24時間便がありますので、日帰りも充分可能な場所です。
ちょうどこの時期に県庁前広場で1週間ほどの歌手が出演するイベントがあり、お目当ての歌手も何人かいましたので、新年の挨拶をするにも良い機会と考え、思い切って行ってきました。
◆会場周辺は出店でいっぱい
まず最初に観に行ったのは1月2日のアーン・ザ・スター(เอิร์น เดอะสตาร์)でした。
コラートはバンコクを除けば、タイで一番人口が多い都市だそうですが、バンコクのような慌しい雰囲気はなく、地方らしいのんびりした空気が流れていて、あの喧騒を忘れるにはちょうど良いですね。
20時過ぎに会場に到着すると、すでに舞台上では前座歌手が歌っており、21時頃から中年男性歌手でアイ・ウィスット(ไอ วิสุทธิ์)が登場。22時過ぎた頃にようやくメインのアーンが登場し歌い始めました。
アーンのステージはこれまで何度か観たことがありましたが、大勢の歌手が出演するイベントで数曲だけとか、会場に到着するのが遅くて、着いたらすぐに終わっちゃったりなど、なかなかじっくり観る機会に恵まれませんでした。
このアーンは鮮やかな赤の衣装で登場。しかも男性ダンサー6人を引き連れてと、なかなかの気合の入れようです。
思えばアーンにとってコラートは故郷。そういう意味合いも有ったのかもしれません。ステージではそれをことさら強調することはありませんでしたが。
しかし、彼女にとっては故郷で歌うという特別な気持ちがあったのではないか、と勘ぐってしまいたくなるほど、この日のアーンのステージは充実していました。
ライブでは音程がちょっと不安定な所もたまにある彼女でしたが、この日はそのようなこともなくのどの調子も上々のようで、選曲も自身の曲はもちろんカヴァー曲も歌い、テンポの緩急も上手く付けられて、最後まで飽きずに楽しめました。
ステージ終了後、写真を撮らせてもらいに行ったところ、筆者の顔を見るなり「元気?」と言ってくれたのは嬉しかったです。イベントで何度か顔を合わせていることを憶えてくれていたみたい。
この日は日帰りで、一旦バンコクに帰りました。そして、5日に再びコラートへ。今度は2泊分宿を押さえてと、準備は万端です。
5日はパオワリー・ポンピモン(เปาวลี พรพิมล)のステージがありました。
パオは年末に公開テレビ番組の「チェット・シー・コンサート」に出演したりと、バンコクでも観られる機会があったのですが、筆者は都合がつかずに観に行けなかったので、この日を楽しみにしていました。
パオともこれまで何度か顔を合わせているため、ステージ前に挨拶に行ったところ、しっかりと憶えていてくれました。しかも「どうやって来たの?」「ひとり?」などと気を使ってくれて、いつもの優しいパオは健在でした。
ステージはダンサブルにスタート。プムプアン・ドゥアンヂャンの名曲「コー・ハイ・ルアイ(ขอให้รวย)」やパイ・ポンサトンの大ヒット曲「コン・バーン・ディアオ・ガン(คนบ้านเดียวกัน)」などをメドレーで歌い、お客さんも盛り上がります。
その後、2014年9月に発売された自身のニューアルバムからの曲なども歌いましたが、基本的にはカヴァー曲が中心。アルバム2枚に映画の主題歌やコラボ曲など、パオの持ち歌は沢山有るので、もっと沢山自分の歌ってほしかったのですが、この点はちょっと残念。
しかし、歌唱力はもちろん高いし、他の人にはまね出来ないピュアでキュートなキャラクターは疲れている心を癒してくれます。
ドラマ撮影も終わったようですし、アルバムが発売されてからかなりライブに力を入れているようですので、この勢いで2015年も活躍して欲しいものです。
そして1月6日はタカテーン・チョンラダーでした。もちろん昨年結成したバンド「TAN BANDD」を引き連れての登場です。
タカテーンにとってもコラートは故郷。しかも実家はこの時の会場の近くにあるとの事。実際、会場には彼女のお父さんも顔を出していました。
タカテーンとはバンコク周辺のイベントで何度も顔を合わせているので、さすがに筆者の顔を覚えてくれていたのですが、この日はコラートまで行ったという事もあり、これまで以上に優しく接してくれました。
時間があったのでリハーサルから観ようと早めに会場に来たら、タカテーンから声をかけてくれて、舞台裏でご飯をご馳走になったり、ゆっくりと色々な話をしたり。
◆タカテーンのInstagramにはこんな投稿が(笑)
นางมานั่งเฝ้าแต่หัววัน ตามมาจากกรุงเทพกันเลยทีเดียว แฟนคลับญี่ปุ่น ????
ตั๊กแตน ชลดาさん(@takkatan_chollada)が投稿した写真 –
本番は他の日と同様22時過ぎに始まったのですが、やはり地元が生んだスターという事だけあって、これまでで一番多くのお客さんの数でした(他の日のインリーは観ていないのでわかりませんが)。
もちろん、歌も演奏も絶好調。途中メンバーチェンジはあったものの、結成されてから1年ほど経つタカテーン&TAN BANDDも板についてきたようです。
ステージの構成もポイントポイントで変えてきていて、この日はオープニングでタカテーンがパーカッションを演奏するなど、これまで筆者が見たことなかったパートも有ったりしました。
それにしても、タカテーンの歌は凄い!とこの日改めて感じました。テクニックはもちろん、ライブでこれだけ力強く、しかも音が一切ぶれない人というのもなかなか見当たりません。歌手としては間違いなく世界レベルの人と言っても過言ではありませんね。
さらにショーとしての完成度も高い。ここまでクオリティーが高いんですから、入場料を取って見せても文句を言う人なんて誰もいないと思いますが、これをただで見せてしまうんですから太っ腹です。
◆お笑いの要素などもあり、タカテーンのステージはショーとしての完成度が高い
歌手のステージが1時間前後のところ、タカテーンは2時間近く演奏してくれていました。
しかし、長さは全然感じず、終わった後も心地よい余韻が残る、素晴らしいステージでした。
このコンサートのスケジュールを知った時、最初は遠いから行くつもりはなかったのですが、せっかくお正月休みとも重なったということもあって、思い切って行って良かったです。
歌手ともこれまで以上に親交を深めることが出来ましたし、何よりもどのステージも素晴らしく、自分が持っていたそれぞれの歌手のイメージががらりと変わってしまうほどのインパクトがありました。
同じ内容のコンサートであっても、地方で観るとバンコクでは味わえものがあると実感した、今回のコラート遠征でした。
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