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バンコクで、コンドミニアムの違法な日単位レンタルが依然として続いていることが分かりました。スクンビット通り11にあるコンドミニアムでは、当局の取り締まりにもかかわらず、オンラインプラットフォームを通じた日貸し営業が継続して行われているということです。2025年4月30日にバンコクポストが伝えています。
報道によると、物件はタイ証券取引所(SET)上場企業が開発したもので、最近では名称を変更することで調査を回避しているとの情報もあるとのこと。
このコンドミニアムに住む外国人居住者によると、建物内の450戸のうち半数以上が現在も日単位で違法に貸し出されているとのことです。
バンコク都庁(BMA)はすでにこの問題を把握しており、ワッタナー区事務所は2025年1月、管理組合に対して該当する所有者の情報提供を求める書簡を送付していました。しかし、2月から新たに着任した管理会社は住民からの苦情を受けながらも、抜本的な対応を行っていない状況が続いています。
宿泊者にはエレベーターや部屋に入るためのキーカードが発行されますが、プールやジムといった共用施設は利用できない仕組みとなっており、管理側がこの問題を黙認している可能性もあるとみられます。
さらに、オンライン予約サイトでは当該物件の名称が代理業者によって変更されており、当局の調査を避けるための手口とされています。
この情報提供者はパタヤ・ジョムティエンにも2戸のユニットを所有しており、同地では建物の管理会社が変更されたことで短期レンタルが大幅に減少したと話しています。適切な管理体制の導入が違法営業の抑制に有効であることを示す一例といえます。
タイホテル協会東部支部のモラコット・クルディロック会長は、こうした違法レンタルの継続がホテル業界にとって深刻な問題であると指摘しているとのこと。会長は「ホテルは税金や安全基準などの面で多くのコストがかかっています。違法な日貸し営業が続くと、正規のホテル営業が不利になります」と話しています。
また、多くのケースでは実際に摘発されるのは宿泊者のみで、所有者や仲介業者(多くは外国人)は摘発を免れていることも、問題の根深さを示しています。
一部では、日貸し営業を目的とした不動産管理会社が存在する一方で、ホテル棟とコンド棟を明確に分けた複合施設として合法的に運用されているケースもあります。
モラコット会長は「パタヤやチョンブリーでは、登録されたホテルの客室数は観光需要に十分対応できる規模です」と述べ、違法営業に頼る必要はないと強調しています。
■Illegal condo rentals continue in Bangkok
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