大量の「違法塩漬け豚腸」摘発、中国人関与か～タイ国内の飲食店などに流通する予定

タイ警察と畜産局は、違法に保管されていた大量の塩漬け豚の腸を摘発しました。摘発現場はサムットサコーン県カトゥムバーン郡にある倉庫で、保管されていた豚腸の総額は約1,000万バーツ（約4,200万円）にのぼるとみられています。

警察によると、この倉庫は税関手続きを経ずに密輸されたと疑われる塩漬け豚腸の保管場所で、衛生状態は非常に悪く、異臭が立ち込めていました。現場には、腐敗した内臓や汚れた肥料袋なども散乱しており、倉庫内には514個もの容器に約80kgずつ詰められた豚腸が発見されました。

調査の結果、商品には「Natural Hog Casing（天然豚腸）」と表示されており、袋の一部にはベトナム製の肥料袋（UREA）が使われていたことも確認されました。これにより、商品が不衛生な状態で保管されていた可能性が高いとみられています。

倉庫の管理をしていたタイ人女性は、商品の所有者は中国籍の「チェン氏」だと説明。チェン氏は、倉庫を「食材保管用」として借りていたと話していたということです。摘発された豚腸は、タイ国内の飲食店などに流通する予定だったとみられています。

現在、警察と畜産局は、押収した豚腸の検査を進めるとともに、関係者の法的責任を追及する方針です。