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タイの消費者団体(Foundation for Consumers)は2025年4月25日、人気のタイミルクティーブランド15種類を対象に行った検査結果を発表しました。調査の結果、すべてのサンプルから食品用に許可された合成着色料が検出されたことが明らかになりました。
この調査は、同団体が発行する雑誌「Smart Buy(ฉลาดซื้อ)」のプロジェクトの一環として、2025年3月に実施されたもので、ISO17025認証を受けた試験所にて成分分析が行われました。対象となった15ブランドには、「ChaTraMue」、「Café Amazon」、「All Café」、「Punthai」、「Inthanin Coffee」、「True Coffee」、「Fire Tiger」、「ARIGATO」、「Ochaya」、「Kudsan」、「GAGA」、「Karun」、「ฉันจะกินชาเย็นทุกวัน」、「Pang Cha」、「กูโรตีชาชัก」などが含まれています。
主な検査結果は以下の通りです。
・全サンプルから、食品に使用が認可されている合成着色料が検出された。
・各サンプルには1〜4種類の着色料(サンセットイエローFCF、タートラジン、ポンソー4R、カルモイジンまたはアゾルビン)が含まれていた。
・サンセットイエローFCFはすべてのサンプルから検出され、濃度は7.90ミリグラム/キログラムから291.41ミリグラム/キログラムの範囲だった。
・サンセットイエローFCFの検出量が最も多かったのは、1位「True Coffee」(291.41mg/kg)、2位「กูโรตีชาชัก」(250.20mg/kg)、3位「Pang Cha」(222.26mg/kg)だった。
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消費者団体は、タイミルクティーの人気拡大に伴い、市場には様々なタイプの茶飲料(茶葉、インスタントティー、調整済みティー)が流通している一方で、着色料使用に関する規制やラベル表示に課題が残っていると指摘しています。
また、同団体アドバイザーのカエウ・カンサダンアムパイ博士は、「化学物質の人体への影響において『絶対に安全』という概念は存在せず、すべてはリスクの度合いに依存する」と述べ、次のような消費者向けの注意点を挙げました。
・購入時には食品医薬品局(FDA)認証番号の有無を確認すること
・製品ラベルをよく読み、着色料使用の表示を確認すること
・同じ種類の着色料を大量・頻繁に摂取しないこと
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さらに「Smart Buy」誌では、タイミルクティーを楽しむ際の推奨方法として、以下を提案しています。
・小さいサイズを選ぶか、自宅で無着色の原料を使って自作する
・頻繁に飲まない
・甘さ控えめを選ぶ
・子どもには勧めない
・複数の着色料が混在している場合の相互作用リスクにも注意する
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消費者団体は、今後も食品や飲料の品質監視活動を継続し、安全な消費環境づくりに努めるとしています。
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