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タイ赤十字、都市伝説「ナイトクラブで誘拐されて臓器を奪われる」を否定

2025年4月26日 配信

タイ赤十字社は2025年4月25日、インターネット上で拡散されている「肺1つ920万バーツ(約3,800万円)」「腎臓1つ470万バーツ(約1,940万円)」といった臓器売買価格の情報について、「事実ではない」と公式に否定し、「ナイトクラブで誘拐されて臓器を奪われる」は都市伝説であり事実ではないと断言しました。各報道が伝えています。



タイ赤十字社臓器提供センターの副所長であるスパニット・ニワットウォン医師は、国内で移植に使用される臓器はすべて、善意のドナーによる無償提供によるものであり、売買は一切行われていないと強調。提供方法は「生存中の親族による提供」もしくは「死亡後に意思表示に基づき提供」される2通りのみで、すべて厳格な管理のもとに行われていると述べました。

現在、タイ国内ではおよそ7,000人が臓器移植を待っており、特に腎臓の需要が高い状況です。腎臓は血液透析により一定期間の延命が可能な一方、肝臓や心臓などは代替手段がないため、移植を待ちながら亡くなるケースも少なくありません。

スパニット医師は、臓器提供に金銭的報酬が発生することは、社会にとって深刻な悪影響をもたらすと指摘。報酬が介在すれば「お金のある者だけが臓器を得られる」という不公平が生まれ、結果として善意による提供が減少する恐れがあると警鐘を鳴らしました。

また、タイでは医師による臓器売買への関与を禁止する規定があり、さらに「人身売買防止法」(2008年)により違反者には重い刑罰が科せられます。スパニット医師は「臓器売買がもし存在するとすれば、タイ国内ではなく、国外の話だ」と断言しました。

巷で噂される「ナイトクラブで誘拐されて臓器を奪われる」といった話についても、「臓器摘出には高度な手術設備と医療スタッフが必要であり、現実的に極めて困難」と否定。摘出後すぐに移植する必要があり、冷蔵保存などもできないため、都市伝説に過ぎないと述べました。

タイ赤十字社では、今回の噂を拡散した人物に対する法的措置は予定していないものの、正しい情報を国民に広く伝えるとともに、引き続き臓器提供への理解と協力を呼びかけています。

 

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