|
|
タイ南部クラビ県の観光業界は、国立公園職員が観光会社から賄賂を受け取っていたとされる疑惑について、関係当局に対し正式な調査を行うよう求めています。この問題はSNS上で拡散されており、県の観光業に悪影響を及ぼす可能性があると懸念されています。2025年4月22日のバンコクポストが伝えています。
この疑惑は、国立公園の関係者が辞任後、一部の職員が職務を果たしていないと批判したことから明るみに出ました。契約職員が保険に未加入のまま危険な海上作業に従事しているといった制度上の不備や、職員と観光会社の間で行われているとされる“裏取引”などが指摘されています。
また、外国人観光客が国立公園内の船上で飲酒や大麻を使用する様子がSNSで報告されており、法令違反として問題視されています。
クラビー観光協会は、国立公園が現金のみで入園料を徴収していることが、不正行為の温床になり得るとして、透明性のある調査と公表を求めています。
同県では、日帰りの島巡りツアーが一般的で、スピードボートにはガイドの同乗が義務付けられている一方で、地元漁師が操縦するロングテールボート(10~15人乗り)にはその義務がありません。これに対して、ガイド資格の付与や研修制度の整備が必要だとの声が上がっています。
また、一部の船が立ち入り禁止区域に進入し、サンゴ礁の上に停泊している問題について、国立公園側は取り締まりを強化していますが、さらなる対策として浮きブイの増設など、自然保護に向けた設備投資が求められています。
クラビー県の国立公園は長年にわたり、タイ国内で有数の観光収入源となってきました。観光業界では、違法ガイドや名義貸し業者の取り締まりも含め、持続可能な観光運営に向けた取り組みが必要とされています。
■Krabi tour operators seek bribe probe
関連記事
新着記事