ビーチリゾートの背後に潜む闇～CIB、飛沫の中で一網打尽

【2025年4月19日】タイ警察中央捜査局（CIB）は、プーケットの青い空と白い砂浜、その裏側にひそむ“静かな違法”を見逃さなかった。観光客でにぎわう海辺、その喧騒のさらに奥に、波のように揺れる法の隙間があったのだ。

CIB傘下の水上警察部隊が動いたのは、ソンクラーンの熱気が最高潮に達した頃。突如として現れた彼らの目の前に浮かんでいたのは、ナンバープレートも名前もない、素性不明の水上バイク。まるで海から突き上がる影のように、それは存在していた。“使用許可なし”“免許証の未携帯”“証明書の期限切れ”——罪状は小さい。しかし、それらが束になった瞬間、法の名の下に重さを増す。

それは「遊び」だったのか、あるいは「故意の回避」だったのか。果たして、その真偽を見極められるのは、天のみだったかもしれない。

逮捕されたのは、合計5人。プーケット・カマラの浜辺と、その近郊の港にて確保された。取り調べの場で彼らが何を語ったかは明らかにされていない。「知らなかっただけです」そう心の中で叫んだかどうかは不明だが、水上の秩序は、言い訳を許さない。

彼らが操っていたのは波ではなかった。“無許可”という名の危険な加速装置だったに違いない。ジェットスキーは没収、身柄は厳正に送致された。淡々と、だが確実に、CIBは法を貫いたのだ。

タイ中央捜査局（CIB）
プロフェッショナルで中立、国民と共に。