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2025年3月28日に発生したミャンマー地震(マグニチュード8.2)の強い揺れにより、バンコク・チャトゥチャック区で建設中だったタイ国家会計検査院の30階建てビルが倒壊しました。発生から11日が経過し、行方不明者の捜索に当たっていた救助犬が現場から撤収されました。各報道が伝えています。
タイK9都市型捜索救助隊(K9 USAR Thailand)のスティキアット・ソファニック代表によれば、救助犬は通常7〜10日間の活動を行いますが、今回は延長して11日間捜索にあたったとのことです。犬とトレーナーは「最善を尽くした」とし、今後は重機を投入して瓦礫の撤去と調査に移行すると発表されました。
現場には、K9 USARタイから9頭の救助犬とトレーナー、カナダのK9 USARからも1頭が派遣され、連携して捜索活動を行っていました。
倒壊の原因調査は4月8日から本格的に始まり、特別捜査局(DSI)、公共事業・都市計画局、バンコク首都警察本部が共同で調査にあたります。バンコクの他の高層ビルが無事だった中で、このビルだけが倒壊した理由が焦点となっています。
DSI消費者保護部門のウォラナン・スリラム警察少佐は、現場に残るコンクリートや鉄筋の品質を調査するとともに、建設会社による「タイ人名義の代理人(ノミニー)」使用の疑いについても調査対象とする方針を示しました。
このビルは、2.1億バーツ規模の国家プロジェクトとして建設が進められており、中国鉄建第十工程局(CREC 10)がタイITDとの共同事業体(ITD-CREC)として請け負っていました。DSIは、同社の株主として登録されている3人のタイ人に対し、警察への出頭と情報提供を呼びかけています。
また、タイ警察は、倒壊現場から鉄筋やコンクリートなどの建材サンプルを収集し、科学的な分析を行う方針を明らかにしました。
■Sniffer dogs withdrawn from Bangkok’s collapsed tower building
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