【地震の影響】チェンマイの歴史寺院に軽微な損傷、文化省が修復を指示

バンコクでも大きな被害をもたらせたミャンマーで2025年3月28日に発生したマグニチュード8.2の地震について、タイ北部チェンマイ県では構造的な被害が住宅やコンドミニアムを含む3棟にとどまり、街全体の安全はすでに確認されています。しかし、いくつかの歴史的寺院にも軽微な損傷が見つかり、文化省は雨季の到来前に修復を急ぐよう関係機関に指示しました。2025年4月7日にタイ政府メディアNNTが伝えています。

調査は文化省の担当者らにより行われ、主要な文化遺産の状態や必要な修復措置が確認されました。

サラピー郡の「ワット・チェディリアム」では、四角形の仏塔に亀裂が見つかり、2024年の洪水に続いて再び補強が必要な状況となっています。

市中心部の「ワット・チェディルアン」では、本堂北側にある仏塔や内部壁面にひび割れが確認されましたが、損傷は表面の漆喰部分にとどまっており、構造自体への影響はないとされています。築640年を誇るこの象徴的な仏塔では、一部の煉瓦の脱落があったものの、全体の安定性は維持されています。

また、ステープ地区の「ワット・ウモーンスアンプッタタム」では、地下トンネルに広がる亀裂が以前より拡大しており、より詳細な調査が行われる予定です。

文化省は、被害の大きい箇所から優先的に修復作業を開始するよう地元当局や文化財管理者に指示。雨季の本格化を前に、北タイの貴重な建築遺産を守るための取り組みが進められています。