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【2025年4月1日】3月28日にミャンマーで発生したマグニチュード8.2の地震により、バンコクの高層コンドミニアムでひび割れなどの損傷が相次いで確認され、不動産市場に大きな影響が出ています。消費者の不安が広がる中、2025年第2四半期の新規コンドミニアム販売は、過去15年で最も低い水準となる可能性があります。バンコクポストが伝えています。
不動産コンサルティング会社「コリアーズ・タイランド」のパッタラチャイ・タウィウォン氏は、「今回の地震は購入者の信頼を著しく損ないました。回復には少なくとも3カ月はかかるでしょう」と指摘しました。新規購入者だけでなく、すでに契約を済ませて引き渡しを待っている顧客の中にも、状況を見極めるために手続きを一時的に延期する動きがあるということです。
タイ・コンドミニアム協会によりますと、2024年第3四半期の新規販売は190億バーツと、2010年第2四半期以来の低水準でした。2025年第2四半期には、これをさらに下回る可能性があります。
一方で、2025年第2四半期に引き渡し予定となっている新築コンドミニアムは、バンコク首都圏で総額314億バーツにのぼる見通しです。第1四半期は330億バーツ、2024年第4四半期は過去最高の859億バーツとなっていました。しかし現在もなお、4,584億バーツ相当の未販売在庫が市場に存在しており、供給過剰の懸念は続いています。
今回の地震は、比較的地震の影響を受けにくいとされる低層住宅への需要を押し上げる可能性もあります。2011年の大規模洪水後に見られたように、購入者の志向が変化する兆しも出ています。
不動産コンサルティング会社「クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・タイランド」のスラチェート・コンチープ氏は、「低層住宅は販売や引き渡しへの影響が小さく、今後は需要が高まる可能性があります」と述べました。
また、同氏はコンドミニアム市場の信頼回復には、第三者による専門的な建物検査と、政府機関による明確な安全認証が不可欠であると指摘しています。「開発業者が自社のエンジニアだけで確認したり、拙速に修繕を行ったりしても、信頼回復にはつながりません」と語りました。
今後は、購入者の中には契約のキャンセルを申し出るケースも出てくると見られており、損傷の程度や開発業者の対応によって、影響の大きさは異なる見通しです。
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