THAILAND HYPERLINKS ไทยแลนด์ ไฮเปอร์ลิงค์ タイ旅行やタイ生活とタイエンタテイメントのポータルサイト

999本の爆竹で作る縁起物、ワット・チェディで生まれるエコバッグ

2025年3月27日 配信

ナコンシータマラート県シチョン郡にあるワット・チェディでは、願いが叶った人々が奉納した爆竹の残骸が、ハンドメイドのエコバッグとして新たな命を吹き込まれています。地元コミュニティとワライラック大学の研究チームが協力し、環境に優しく、かつ象徴的な価値を持つプロジェクトが進められています。2025年3月27日にタイ広報局が伝えています。



この取り組みを主導するのは、「バーンカオサイ環境愛好家コミュニティ企業」の代表、スパナ・ケーオトゥアンさんです。

「1つのバッグには、999本の爆竹の尻尾が使われています。つまり、それぞれが願いが叶った証なのです。願いが叶わなければ、誰も爆竹を奉納しません。だからこそ、1本1本が成功の象徴だと言えるでしょう」とスパナさんは語ります。

ワット・チェディは、少年の精霊「アイカイ(ターカイ)」を祀る寺院として知られており、タイ南部を中心に多くの人々の信仰を集めています。願いが叶ったお礼として爆竹を鳴らす風習があり、寺院にはこれまで多くの使用済み爆竹が残されてきました。

 

プロジェクトでは、これまで価値がないとされていた爆竹の残骸を、地元の職人たちがひとつひとつ丁寧に加工し、ユニークで縁起の良いバッグへと生まれ変わらせています。販売価格は数千バーツほどですが、手作業による精緻なつくりと「願いが叶った証」という象徴性から、高い注目を集めています。

この取り組みは、地域文化と信仰に基づいて経済の機会を生み出すことを目的としており、「地域開発プログラム管理ユニット(PMU-A)」の支援を受けています。研究チームによると、かつては1キログラムあたり10バーツ程度の価値しかなかった爆竹の残骸が、今では象徴的な意味を持つ高付加価値の商品として生まれ変わったとのことです。

地元の信仰とエコ意識、そして職人の技術が融合した「999の願いのバッグ」は、過去の祈りと未来への希望をつなぐ、新しい地域活性のシンボルとして注目されています。

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク