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©国立公園・野生動物・植物保全局
タイ国立公園・野生動物・植物保全局は2025年3月21日、ペッチャブリー県にあるケーンクラチャン国立公園内で、ツアー業者が観光客を車外に降ろして野生の黒ヒョウを撮影させた行為について、安全規定違反として罰金を科したと発表しました。
この事案は、2025年3月18日にケーンクラチャン国立公園内のパノントゥン山(キロ20地点)で発生。SNS上に投稿された映像には、複数の観光客が車から降り、野生の黒ヒョウを至近距離から撮影する様子が映っており、大きな注目を集めていました。
調査の結果、ツアー車を運営していた業者の男性が、カメラマン4人を含む観光客に対し、自らの判断で車外に出て撮影するよう勧め、さらには他の車の観光客にも同様の行為を促していたことが判明しました。
当初、業者は「観光客が勝手に飛び出した」と説明しましたが、通報者から寄せられた写真や動画などの証拠により、業者自身の意図的な行為であることが裏付けられました。このため、同国立公園は当該業者に対し以下の罰金を科しました:
職員の命令に違反した罪(第20条):5,000バーツ
調査協力義務に違反した罪(第36条第1項):1,000バーツ
合計:6,000バーツ
さらに、今後同様の違反が再発した場合には、以下の罰則が適用されるとしています:
2回目の違反:20,000バーツの罰金
3回目の違反:100,000バーツの罰金およびツアー業者免許の永久取り消し
ケーンクラチャン国立公園のモンコン・チャイパックディー園長は、「野生動物を間近で撮影するために車から降りる行為は、観光客の安全を脅かすだけでなく、動物の行動にも悪影響を及ぼす可能性があります。これは国家の重要な資源であり、皆で守っていく必要があります」と警鐘を鳴らしました。
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