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今でこそ、バンコクの日本人エリアといえばスクンビット通り、特にプロンポン〜トンロー〜エカマイ周辺を指すのが一般的でしょう。しかし、かつてバンコクの日本人エリアといえば「タニヤ通り」が定番でした。
タニヤ通りは、シーロム通りとスラウォン通りを結ぶ、全長およそ300メートルの通りです。この周辺には多くの日本企業がオフィスを構えており、タニヤ通りには日本人向けの飲食店やカラオケ店などが集まっています。
そんなタニヤ通りについて、タイの英字メディア The Nation Thailandが「リトル・トーキョー」として改めて紹介しています。気になるその内容とは──。
The Nation Thailandは、この通りを「リトル・トーキョー」と表現し、その魅力を多角的に紹介しています。タニヤ通りは、ネオンきらめく通りに並ぶ居酒屋、バー、カラオケ、そして、日本の地方色豊かな料理を楽しめるレストランの数々。300メートルほどのこの短い通りには、日本文化がギュッと凝縮されているとしています。
記事によれば、タニヤ通りは「タイにおけるカラオケ文化発祥の地」として知られているとのこと。
1970年代、日本人ビジネスマンたちが仕事帰りにくつろげる場所を求めて通い始めたのが、タニヤのカラオケ店だったといいます。
やがてその文化はバンコク全体に広まり、現在のナイトライフの一翼を担う存在となったのです。
また、タニヤ通りの魅力は夜の賑わいだけではありません。通りには40軒以上の日本料理店がひしめき合い、東京や大阪、名古屋、金沢、九州など、各地の味を楽しむことができます。
気軽な居酒屋スタイルから、熟練の料理人による高級おまかせコースまで、日本食好きにはたまらない“食の旅”がここにはあります。
夜が更けると、タニヤ通りはまるで東京・歌舞伎町を彷彿とさせるようなネオンの世界へと変貌します。とはいえ、雰囲気はどこか懐かしく、決して騒がしすぎることはありません。
多くの店舗が日本人駐在員や出張者をターゲットとしており、落ち着いた中にも賑わいのある、独特の空気感が漂います。
サラデーン駅から徒歩数分という立地の良さも、タニヤ通りの人気の理由のひとつです。観光客が多く訪れるパッポン通りからも近く、シーロム散策の延長として立ち寄ることも可能です。
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『The Nation Thailand』は、そんなタニヤ通りを「文化が交差し、伝統が息づく場所」と評し、バンコクにおける日本の“縮図”として再評価しています。
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