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タイ北部チェンマイのショッピングモールで2025年3月18日、幽霊に扮した男がゴールドショップを襲撃しようとしましたが、逃げ場を失い、あえなく逮捕されるという珍事件が発生しました。各報道が伝えています。
犯行を試みたのは21歳の男です。彼は有名なホラー映画の幽霊に変装し、ショッピングモール内のゴールドショップを襲撃する計画を立てました。しかし、その奇抜なアイデアは成功には程遠く、最終的には店内で朝を迎えることとなりました。
事件が発生したのはチェンマイ市内の有名ショッピングモール内にある「ヤワラート・ゴールドショップ」です。防犯カメラには、黒いマントを羽織り、幽霊の仮面をつけた男が、モール2階のトイレから現れる様子が映っていました。
バールを手にした彼は、店の鉄扉をこじ開け、ゴールド製品を奪おうとしました。しかし、すでに店長がすべてのゴールド製品を金庫にしまい、店内には何も残っていませんでした。
行き場を失った男は、出口を探したものの見つからず、やむを得ず店内に隠れて朝を迎えました。
翌朝9時、出勤した店のスタッフが異常に気づき、店内を確認。すると、カウンターの裏に幽霊姿の男がうずくまっているのを発見しました。スタッフはすぐに店を施錠し、警察に通報しました。メーピン警察署の警察官が駆けつけ、幽霊強盗はあえなく御用となりました。
その場で事情聴取を受けた男は、犯行を認めた上で、事件の再現に協力しました。鑑識官らも現場で証拠を収集しました。
男は、「事件の3日前からモールを下見していた」と供述。動機については、「チェンマイの国立大学で学士号を取得するための学費が必要だった」と説明し、「両親に申し訳ない」と謝罪しました。
また、ショッピングモールを選んだ理由は自宅から近かったため。幽霊の仮装については、「ホラー映画が好きで、顔を隠すのにも都合が良いと思った」と話しました。
メーピン警察署によると、男は事件当日、バイクを近くのガソリンスタンドに停め、午後5時にはモール内に潜入。閉店までトイレに身を潜め、バールを使って店の扉をこじ開けようとしたということです。
しかし、カウンター付近の狭いスペースに阻まれ、逃走は叶いませんでした。結果として朝まで店内に閉じ込められ、そのまま逮捕されるという結末を迎えました。
男は、「夜間窃盗未遂」と「器物損壊」の容疑で起訴されており、警察は共犯者の有無についても捜査を続けています。
この珍事件はネット上でも大きな話題となり、「幽霊の仮装で強盗なんて発想がすごい」「まるでコント」「犯罪は割に合わない、とくに幽霊の格好では」といったコメントが相次いでいます。
映画のような大胆な計画も、現実では幽霊になりきることはできなかったようです。
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