|
|
タイ政府は、ナイトクラブなどの娯楽施設での使用が増加しているとの報告を受け、亜酸化窒素(通称:笑気ガス)の違法販売に対する警告を発表しました。当局は、観光客を含む一般市民に対し、笑気ガスの吸引を避けるよう呼びかけています。2025年3月17日にタイ政府メディアNNTが伝えています。
笑気ガスは、酸素欠乏やめまい、呼吸不全、神経障害を引き起こす可能性があり、長期間または過剰に使用すると深刻な健康被害につながる恐れがあります。最悪の場合、死に至ることもあると警告されています。
医療や食品、自動車産業では合法的に使用されているものの、娯楽目的での販売は厳しく禁止されています。しかし、報告によると、ナイトクラブやパーティー会場で違法に流通し、酩酊目的で使用されているケースが増えているということです。当局は、低価格で簡単に入手できることから、特に若者の間で乱用が広がる懸念があると指摘しています。
タイの1967年薬事法では、笑気ガスを娯楽目的で販売した場合、最大5年の禁錮刑および最大1万バーツの罰金が科されます。さらに、未登録の医薬品として販売した場合には、追加の罰則が適用されることになります。
こうした状況を受け、タイ王国警察は取り締まりを強化しており、不適切にラベル付けされた笑気ガスのタンクを押収するなど、違法な流通ネットワークの解体を進めています。この取り締まりは、電子タバコやその他の違法薬物を含む有害物質の拡散を抑制する全国的なキャンペーンの一環として実施されています。政府当局は、公衆衛生を守るため、娯楽施設に対する規制を一層厳しく施行していく方針です。
なお、消費者保護警察局(CPPD)は、笑気ガスの違法販売に関する情報提供を受け付けており、ホットライン1135または公式Facebookページを通じて通報するよう市民に呼びかけています。
関連記事
新着記事