タイ湾南部の静寂の監視網、CIBの視線は波間の向こうへ

【2025年3月5日】タイ警察中央捜査局（CIB）は、タイの海域を監視するため、巡視艇を走らせた。行き先はタイ湾南部。その目的はただひとつ、燃料に関する動きを見極めるためである。

捜査官たちは、燃料補給船6隻を前に、粛々と書類を確認し、状況を聴取した。そこにあったのは、静かなる威圧感。広がる海、響く波音、それ以外には何もない。乗組員の書類、燃料の受払帳簿、燃料供給プロジェクトの記録――そのすべてが捜査の網にかけられた。

やがて、燃料のサンプルが採取され、関連機関へと送られた。だが、それは単なる手続きに過ぎなかったのか？ いや、そうではない。CIBの職員たちがサンプルを前に思案する姿が、それを物語っていた。彼らは何を考えていたのか、何を見抜いたのか――その答えを知る者はいない。

この監視活動に、特別な出来事は何ひとつなかったのかもしれない。しかし、それは同時に、何かが確実に進行している証左でもあった。CIBが動いたという事実、その重みを理解できる者はどれほどいるだろうか？

その時、タイの海には静寂が広がっていたに違いない。

 タイ中央捜査局（CIB）
プロフェッショナルで中立、国民と共に。