狙われた身分証！闇に消えた番号の行方にCIBが迫る

【2025年3月3日】タイ警察中央捜査局（CIB）は、ある新たな犯罪に目を光らせている。詐欺師たちは、すでに知ってしまった。身分証の写真がスマホの中にある限り、それは狙われる運命にあるということを——。

犯行の手口はこうだ。詐欺グループは被害者の身分証を改ざんし、顔写真を自分のものにすり替える。それを持って通信事業者に赴くと、驚くべきことに、同じ電話番号の新しいSIMカードが発行される。そして、その瞬間、被害者の電話番号は奪われるのだ。

では、電話番号を奪われた者に何が起こるのか？いや、そんなことは考えるまでもない。OTP（ワンタイムパスワード）。それが詐欺師の手に渡れば、被害者のクレジットカードは、もはやただの道具に過ぎない。詐欺師は好きなだけ買い物をし、金は容赦なく消えていく。気がついたときには、すべてが終わっている。

この状況に、我々は何を思うべきなのか。防ぐ手立てはあるのか、それとも——いや、そんなことを問うている場合ではない。すでに、この手口は広がりつつあるのだから。

CIBは警告する。身分証の写真をSNSに投稿することは、自らの未来を差し出す行為に他ならない。不審な相手に個人情報を渡すことは、自らの安全を手放すことと同義だ。そして、その代償が何を意味するかは、考えるまでもない。これは単なる詐欺ではない。これは、身分の乗っ取りだ。これは、知らぬ間に人生をすり替えられる犯罪なのだ。

この瞬間も、どこかで新たな被害者が生まれているのかもしれない。そして次に狙われるのは——。

タイ警察中央捜査局（CIB）
プロフェッショナルで中立、国民と共に。