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タイ警察庁地方警察第2管区は2月22日、違法な宿泊施設や運転手が詐欺グループを支援しているケースが相次いでいるとして、事業者に対し厳しい警告を発しました。
警察は「アラン68 Seal Border」作戦の一環として、国境沿いのサケーオ県、チャンタブリ県、トラート県で不法移民や国際犯罪組織の取り締まりを強化しています。特に、コールセンター詐欺グループや「ミュール口座」関係者を宿泊させるホテル・ゲストハウスに対する監視を強めています。
2月17日、サケーオ県アランヤプラテート郡の無許可ゲストハウスが摘発され、詐欺グループの関係者が宿泊していたことが判明しました。施設を運営していた48歳のオーナーの男は、ホテル業法違反により3カ月の禁固刑(執行猶予2年)および552万8000バーツの罰金を科されました。
罰金の内訳としては、営業許可なしでの営業に対する罰金5000バーツに加え、1日あたり1000バーツの違反金が5528日分(約15年相当)に渡って計上されています。さらに、違反を継続する限り、1日1000バーツの罰金が加算されるとのことです。
警察は「違法な宿泊施設や輸送サービスが詐欺グループの温床となっている」とし、今後も同様の事例に対して厳しく取り締まる方針を示しました。
今回の摘発では、無許可の宿泊施設2軒の摘発に加え、詐欺グループを運んでいた運転手5人が逮捕されました。これらの運転手は、無許可での商業輸送や詐欺グループへの協力が問題視されており、罰則が科される見通しです。
警察によると、詐欺グループの関係者を宿泊させた施設は、ホテル業法だけでなく、マネーロンダリング防止法にも違反する可能性があるとのことです。マネーロンダリング防止法に基づき、詐欺犯罪者を支援した場合、最長10年の禁固刑および最大20万バーツの罰金が科されます。
インヨス・テープチャムノン警察中将は「違法な宿泊施設や運転手が、詐欺グループの活動を助長しています。事業者は、自身の施設やサービスが犯罪に利用されないよう細心の注意を払うべきです」と警告しました。
また、疑わしい行動を発見した場合は直ちに警察に通報するよう呼びかけています。警察庁地方警察第2管区は、今後も国境地域での取り締まりを強化し、詐欺グループや違法な宿泊・輸送サービスに対する摘発を続ける方針です。
通報先
タイ警察庁地方警察第2管区 ホットライン 191 または 1599(24時間対応)
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