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惜しまれながら2023年に解散したアイドルグループ「煌めき☆アンフォレント」(キラフォレ)。地方発信のグループであるにも関わらず、ZeppNagoyaやTSUTAYA O-EASTのライブでチケットを完売、渋谷公会堂でワンマンコンサートを行ったりするなど全国の大人気。CDもインディーズ販売からスタートし、日本コロムビアと契約を交わしメジャーデビュー、オリコンウイークリーランキング7位を記録します。タイを含めたアジアでも大人気、2019年にはバンコクでもワンマンライブライブを行いました。
そんな「煌めき☆アンフォレント」を一から作り上げたのが「へなぎ」こと木本憲志さん。カリスマオタクと呼ばれています。普通の一オタクからスタートし、分析能力を買われTVに出演、その後、事務所(トイプラ。旧称TOY Planet)を立ち上げてアイドルプロデュ―サーとなり、CDを10万枚以上売り上げ、数百本以上のイベント主催や大型フェスを開催してきました。
そんな木本さんに、「煌めき☆アンフォレント」の再結成について最新情報を聞きました!
ーー本題に入る前に、木本さんがプロデュースしたタイ現地グループのStellagrima*(ステラグリマ)の人気の理由について教えていただけますでしょうか?
改めて思うのですが、楽曲の強さですね。良い曲は日本を超えてタイも含めたアジアでもウケる。実は、新しい報告があるんです。日本の彗星♩dropTune°(スタードロップチューン)とStellagrima*への独占新曲が進行中なのです。これまで以上にトップクオリティで、私自身も160点満足の曲です。それを日本とタイで同時にアイドルグループが発信するという。これはニュースになると思います。
2025年2月に初めての日本遠征を行うStellagrima*
ーーそういえば、Stellagrima*の元メンバーのプラウドさんがBNK48(AKB48の海外姉妹グループ)に加入しましたね?
プラウドはオーディションの時すごく印象的でした。気弱で、でも、何か光るモノを私は感じて合格させたんです。すると、レッスンを経てどんどん磨かれて行きました。BNK48への加入は、彼女を信じていた私として嬉しい限りですね。
ーーStellagrima*の初日本遠征も決まっているそうですね?
はい。せっかくの機会ですから、ウチのグループと共演したりして、彼女たちがより良いアピールを日本のファンに出来ればと思っています。
ーー今回、「キラフォレ」再結成のきっかけは何ですか?
以前は、実は再結成は“もう、ないな”と考えていたんです。
ーーえ~っ、何故ですか?
一言でいえば燃え尽きてしまったんですよね。自分のすべてを注ぎ込み、作り上げたわけですが、もう、疲れてしまった。なので、再結成は自分の頭の中になかったんです。
ところが、昨年後半辺りから、周囲でいろいろなことが起きたんです。地元の岡山の地下アイドルグループが「キラフォレ」の曲を歌っているという話を聞いたり、別なアイドルグループのプロデューサーさんからやはり中国や台湾など海外のアイドルグループが歌っているよと教えてもらったり、あちこちらで「またやらないのか?」と質問されたり。
一番強烈だったのは、東京のメイド喫茶にたまたま入った時、「幻影★ギャラクティカ」をメイドさんたちが歌い、お客さんも踊って、大盛り上がりだったのを見た時です。まだまだ人々に求められているコンテンツなのだということを肌で感じましたね。
そして、今年が結成10周年という節目であり、これはやってみるかと。また私自身が、タイで暮らしたり、アニソンや声優、バンド業界などとも関わったりして、幅が広がっているので、そういった経験を生かし、アイドル業界にこだわらない新しいグループができるのではないかと思ったのです。
ーー再結成の新メンバー募集の告知が今年1月1日に発表されましたね?
全国から応募が来ています。海外での「キラフォレ」の人気度が高いせいか、中国や台湾などアジアだけでなく、アメリカやヨーロッパからも応募が来ています。最終的には1000人くらい集まるんじゃないかと予想しています。
ーー欧米からも!同じ告知でマネージャーも募集されていますね?
普通ですと、数十分の面接を繰り返して、“はい、採用”ってなりますよね。しかし、私の考える新しい「キラフォレ」にはそれに相応しいマネージャーがいなければ難しいと考えています。そのためのオーディションですね。広く求めて行こうと。
ーー他業種からの応募もOKなのでしょうか?
もちろんです。むしろ、他の業界からの方が良いかもしれません。先ほど言ったようにアイドル業界にこだわっていないの。視野が狭いのはマイナスになりますから。欲しいのは総合的能力が高く、プラスして、英語が話せるとか、どこでも寝れます、72時間働けますみたいなスペシャルな人材です。アイドルのマネージャー経験がない人でもぜんぜん構いません。
ーー楽曲についても「世界コンペティション」ということで募集されていますね?
これも同じ理由ですね。どんなジャンルの作り手でも、まったく無名の人でもOK。曲さえ良ければ採用です。“世界”と冠したのは、「キラフォレ」の世界での人気ぶりを考えると、楽曲の提供は別に日本人でなくても良いだろうと。反対に、そこからまた新しい物が生まれるだろうと。
ーー伝説のグループの再結成だけあって、ファンの期待や注目が高いですよね?
ハードルは無茶苦茶高いですね。オタクは基本“思い出に生きる”ので、どうしても過去のグループと比較されるでしょう。でも、それを超えて、「新しいグループ超良くね」と言わせたいですね。
ーー「キラフォレ」の再結成以外も精力的に活動をされていて、あの愛内里菜さんのA&R(*)もされていますね!きっかけは何だったのでしょうか?
*音楽業界の職種でアーティストのプロモーション、楽曲提供などを担当する役割。
愛内里菜さんは、私が大学生だった時代からのファンなんです。昨年(2024年)、私の主催する音楽イベント「へなぎソニック」のステージに立っていただき、そこから話がトントンと進みました。私が愛内さんの曲をすべて知っている超オタクであり、楽曲作りやイベント運営、CD作りなど何でもできる点を買っていただいたようです。もう、愛内さんのオタクとしてこの上ない名誉ですよね。
ーーそのへなぎソニックですが、おじさんオタクたちにウケているそうですね?
へなぎソニックは毎回2000人規模でお客さんが集まるのですが、“アニソン&アイドル”を最近ではテーマにしています。私が主に狙っているのは30~40代のオタクの方々です。そういった層がテンション上がるのはやはりアニソンだろうと。「あ、この曲聴いたあるぞ!」って盛り上がりますからね。
ーー木本さんはポケモンカードオタクとしても知られていますが、ついにご自分がトレーニングカードになってしまったそうですね?
そうなんです(笑)。トレーディングカードゲーム「DIVINE CROSS(ディヴァインクロス)」のシリーズの1枚として、直筆サイン入り限定20枚販売されました。今、カードショップで5万円くらいのプレミア価格で売られていますね。
ーーありがとうございました!
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盛り上がる「煌めき☆アンフォレント」再結成、続報をまたお伝えしたいと思います!
[インタビュー・編集:梅本昌男]
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