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タイ国鉄(SRT)の取締役会は2025年1月29日、エアコン付きディーゼルカー184両およびスペアパーツの調達計画を承認しました。総予算は約2.4兆バーツです。30年以上使用されてきた旧型車両の更新と、複線鉄道・新路線拡張計画への対応を目的としています。
タイ国鉄によると、最後にエアコン付きディーゼルカーを調達したのは1995年であり、現在の車両は30年以上使用されているとのこと。今回の新車両導入により、鉄道インフラの拡充に対応し、複線鉄道第1・2フェーズおよび新鉄道プロジェクトの需要に応えることを目指しています。
今回の計画では、長距離列車10編成を更新し、さらに複線鉄道第1・2フェーズの拡張に対応するため52編成を追加導入する予定です。これにより、鉄道輸送の利便性が向上し、乗客の増加に対応できるようになります。
運行予定の内訳:
中距離路線:46編成(ピサヌローク、ナコーンラーチャシーマー、コンケン、チュムポーンなど)
長距離路線:6編成(チェンマイ、ウボンラーチャターニー、ノーンカーイ)
本計画は、タイの交通インフラ発展戦略の一環であり、移動時間短縮、燃料消費削減、渋滞緩和、環境負荷低減などが期待されています。
今回調達される184両は、ハイブリッドディーゼルカー(Hybrid DEMU)で、ディーゼルエンジンとバッテリーを併用しています。車両構成は1等車両1両+2等車両3両(計239席)で、以下の設備が搭載される予定です。
車椅子利用者向けスペース
WiFi完備
リクライニング可能な座席
衛生的な密閉式トイレ
LED情報モニター
車内販売カウンター(飲食販売)
2027年:最初の60両納車予定
2030年4月:全184両が運行開始予定
年間平均乗客数:約481万人
年間平均収益:3,469億バーツ
今後、SRTは本計画を運輸省へ提出し、閣議承認を求める予定です。承認後、入札を実施し、2026年7月までに選定を完了する見込みです。
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