偽警察官を装った女、恋人から40万バーツを詐取か

タイ南部ナラティワート県のタイ警察ムアンナラティワート署は2025年1月7日、警察官を装って恋人から約40万バーツを騙し取った疑いで、21歳の女を捜査していると発表しました。この女は警察官の制服を着用し、妊娠したと嘘をついて恋人に金銭を要求したとされています。

被害者の男性によりますと、2023年末に出会い系アプリを通じて女と知り合い、交際を開始したとのことです。女は「警察官である」と名乗り、「妊娠したため妊婦健診の費用が必要」と主張。男性はこれを信じ、複数回にわたって送金しました。1回の送金額は最大で4万バーツ、小額では数百バーツから数千バーツのケースもあり、総額で約40万バーツに上ったといいます。

その後、男性は女の主張に疑念を抱き、病院で確認を行いましたが、女が妊娠していないことが判明しました。この結果を受け、男性は警察に被害届を提出しました。

ムアンナラティワート署によりますと、この女は警察官の制服を模倣していただけでなく、病院の書類や警察関連の公文書を偽造して金銭を引き出していたことも明らかになっています。警察は詐欺、公務員の制服を模倣した罪、公文書偽造罪の3つの容疑で女性を立件しました。

警察はこれまでに女を召喚し交渉を試みましたが、その後女性と連絡が取れなくなったため、2024年7月30日に逮捕状を発行しています。しかし現時点では、女はまだ逮捕されていないとのことです。

警察は引き続き女の捜査と所在確認を進めており、事件の早期解決を目指しているとしています。また、市民に対しては、SNSや出会い系アプリを通じた詐欺被害に注意し、慎重な対応を呼びかけています。