タイのココナッツミルク輸出、世界的需要増加で急成長

タイ政府は、ココナッツミルクの輸出が世界的な需要拡大を背景に、昨年比で大幅に増加していると発表しました。副報道官によると、タイ産ココナッツミルクは品質の高さに対する消費者の信頼を得ており、輸出量の伸びが顕著です。タイ広報局が2024年12月29日に伝えています。

ココナッツミルクは熟したココナッツ果肉から抽出され、多くの国で食品材料として使用されています。特に東南アジアの料理には欠かせない食材です。タイは世界有数のココナッツミルク生産国および輸出国として知られており、これまでに131カ国に輸出実績があります。

2024年1月から10月の輸出額は3億4,111万米ドル（約120億バーツ）に達し、前年同期比で16.85%増加しました。主な輸出先はアメリカ、オランダ、スイスであり、特にアメリカ向けが全体の70.5%を占めています。

タイではココナッツが重要な経済作物として位置づけられており、年間を通じて収穫可能です。栽培は全国的に行われていますが、特に中部地域の収穫量が突出しています。

政府はココナッツの栽培と加工品の品質向上を目指した施策を展開しており、製品が世界市場でさらに認知されることを目指しています。その一環として「GAP Monkey Free Plus」プログラムを導入。このプログラムでは、倫理的かつ高品質なココナッツ製品であることを保証する認証が付与されています。

タイのココナッツ産業は、社会的および環境的持続可能性を重視しています。この理念はタイの農家の間でも根付いており、持続可能な農業の実現に貢献しています。

副報道官は、「タイ産ココナッツミルクは、品質だけでなく、持続可能性や倫理性の面でも世界に誇れる製品です。今後も市場の信頼をさらに高めるべく、政府として支援を続けていきます」と述べています。

タイ産ココナッツミルクは今後も国際市場での需要拡大が期待されており、食品産業の成長に貢献する重要な輸出品としての地位をさらに強固なものにしていくとみられます。

■Thailand’s Coconut Milk Exports Are on the Increase