タイの自然の美しさと多様な野生動物、特に象は、大切に扱いながら楽しむべき宝物です。国立公園を歩いたり、野生動物エリアをドライブしたりする際に、以下の安全ガイドラインを守ることで、訪問者が安全かつ充実した体験を得られるだけでなく、動物やその生息地を守ることにもつながります。タイ国政府観光庁(TAT)が伝えています。
旅行者が自然の中を責任を持って探索できるよう、TAT Newsroomでは安全に関する主要なヒントをまとめたインフォグラフィックを作成、公開しました。近距離での接触を避ける、野生動物に餌を与えない、指定されたトレイルを外れない、攻撃性の兆候を認識する、予期せぬ遭遇時に冷静でいる、などのアドバイスが含まれています。
なお、象を自然の生息地で観察できる機会はありますが、国立公園では組織的な象観察ツアーは提供されていません。訪問者は、公園のルールを守り、指定されたトレイルを外れず、公園職員の指示に従うことが、安全を確保し、動物への影響を最小限に抑えるために重要です。
象が生息するエリアでの安全ガイドライン
トレッキングやハイキング中
- 冷静で静かに行動する: 大声を出したり、突然の音や動きをしたりして象を驚かせないようにしましょう。静かにして、自分に注意を向けさせないことが重要です。
- 自然の障害物を活用する: 木や岩などの大きな物体を盾にして、象の視界から外れるようにします。
- ゆっくりと離れる: 走ったり背を向けたりせず、冷静に後退し、象に十分なスペースを与えます。
- 攻撃の兆候を認識する: 耳を広げて硬直させる、じっと見つめる、または鼻を静止させたり振り回したりする行動は警戒のサインです。注意を払い、すぐに移動できる準備をしましょう。
- 余計な荷物を捨てる: 象が突進してきた場合、バッグを置いて身軽になり、素早く動けるようにします。
緊急時の対処方法
- 下り坂へ逃げる: 可能であれば下り坂を走りましょう。象は急な斜面を避ける傾向があります。
- 平坦な地形では: 大きな木の周りを斜め(45°)に移動し、象の追跡を遅らせます。
- 転倒した場合: 冷静に、象の進路から転がって逃げ、素早く立ち上がって走り続けます。
- 防御策: 追い詰められた場合は、棒や道具を使って象の目や爪を狙い、一時的に気をそらします。
- 活動のピーク時間を避ける: 象やその他の野生動物が最も活動的な夜明けや夕暮れ時には、人里離れた場所に近づかないようにします。
- 公園のルールを守る: 指定されたトレイルを守り、グループで移動し、公園職員の指示に従いましょう。
野生動物エリアでのドライブ中
- 距離を保つ: 象を刺激しないよう、最低30メートル以上離れて停車します。
- 静かにする: クラクションを鳴らしたり、大声を出したり、突然の音を立てたりしないようにします。
- フラッシュ撮影を避ける: フラッシュを使用した近距離の写真撮影は象を動揺させる可能性があるため避けましょう。
- エンジンは切らない: 必要に応じて迅速に移動できるよう、車のエンジンはかけたままにしておきます。
- 夜間運転: ロービームを使用して象の動きを確認しつつ、象を驚かせないようにします。
- 警戒を怠らない: 周囲をよく確認し、象の動きに注意を払いましょう。
- 長時間停車しない: 象を観察するために長時間停車するのは避け、後続車との事故や混雑を防ぎます。
- 目撃情報を報告する: 道路上で象に遭遇した場合や助けが必要な場合は、公園職員に連絡します。
象の行動を観察する
- 穏やかな状態: 耳をパタパタ動かす、尾を揺らす、鼻を自由に動かす、枝を食べているなどの行動は、象がリラックスして人に興味を持っていないことを示します。
- 攻撃の兆候: 耳を広げて硬直させる、尾を上げる、鼻を静止させたり地面を叩いたりする、じっと見つめるといった行動が見られた場合、その場をすぐに離れましょう。
一般的なトレッキングのマナー
- 象の近くで写真を撮ったり、後を追ったりしない。
- 静かにし、食べ物はしっかりと保管して野生動物を引き寄せない。
- 指定されたエリアでのみキャンプを行う。
- 常に公園職員の指示に従う。
- 指定されたトレイルを守り、夜明けや夕暮れ時の孤立したエリアを避ける。
- 可能な限りグループで移動する。
重要なポイント
象はペットではなく野生動物です。常に敬意と注意をもって接しましょう。冷静に行動し、公園のガイドラインを守り、象の行動を理解することで、タイの自然の美しさを安全に楽しみつつ、象のような素晴らしい野生動物を守ることができます。
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■Safety Guidelines for Encountering Wild Elephants|TAT NEWS