中国産シャインマスカット、検査ですべてのサンプルに農薬の残留を確認

タイの農薬警報ネットワーク（เครือข่ายเตือนภัยสารเคมีกำจัดศัตรูพืช  Thai-PAN）は食品医薬品局（FDA）らと協力して2024年10月24日、「シャインマスカットの残留化学物質試験結果」の記者会見を開催しました。Thai-PANのコーディネーターであるプロックチョン・ウンピクン氏によると、Thai-PANはバンコクおよび近隣地域で販売されているシャインマスカット24サンプルを、スーパーマーケット、移動販売、露店、オンライン販売などから無作為に抽出し、419種類の化学物質の残留をテストしたとのことです。

検査結果では、すべてのサンプルに農薬が残留しており、95.8%が基準を超えていました。有害物質は50種類検出され、そのうち26種類が第3類危険物、2種類がタイで禁止されている第4類危険物（クロルピリホスとエンドリンアルデヒド）、22種類はタイの法規で安全性が評価されていないリスト外の化学物質でした。

提案事項

Thai-PANは消費者保護のために、関係機関に次の提案を行いました：

・事業者、輸入業者、販売者は、シャインマスカットの産地と原産国を明示し、追跡可能にすること。
・保健省は、輸入と販売の管理を強化し、輸入品がGAP（適正農業規範）の基準を満たすことを義務付けるべき。
・政府は、2030年までにタイで販売される野菜や果物の5%以下が基準を超える残留農薬を含むよう、食品安全の方針と目標を設定するべき。

また、食品医薬品局の副事務局長であるスパトラ・ブーンセーム氏は、2025年にはFDAが健康製品や輸入野菜・果物の積極的な監視措置を強化し、リスクの高い果物・野菜を2,200サンプル以上無作為に抽出し、24時間以内に検査結果を提供し、基準を満たすまで輸入を許可しない方針を発表しました。

https://thaipan.org/wp-content/uploads/2024/10/live_friut_present.pdf