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タイ政府は、干ばつや病害によるパーム油生産の減少に伴い、価格が上昇していることに対応するため、原油パーム油の輸出を一時的に停止することを決定しました。商務省は、消費者の負担軽減を目的に、小売業者に価格安定化とプロモーションの実施を促しています。また、農家の収入を守りつつ、食用油価格のバランスを図る方針です。2024年11月1日にタイ国営メディアNNTが伝えています。
商務大臣は、最近の価格上昇はパーム果実の生産減少が原因であると説明しました。商務省は、瓶入りパーム油の価格が消費者に過度な負担をかけないよう、農家に公正な価格を保証する取り組みを進めています。短期的な措置として、ピチャイ氏は国内取引局に対し、原油パーム油の輸出抑制と、必要に応じてバイオディーゼル生産での使用制限を指示し、消費者向け供給量の確保を目指しています。
今回の生産不足は、過去の干ばつや病害の影響が続いているため、11月から12月にかけてさらに深刻化する見込みです。現在、パーム果実の価格は1キログラムあたり8〜9バーツで推移しており、生産は2025年1月までに通常の水準に戻ると見込まれています。瓶入りパーム油の価格も在庫の入荷時期により異なり、現在は1本あたり43〜48バーツで推移しています。
販売業者によると、パーム油の価格は急上昇しており、以前の1ダース520バーツ(1袋あたり43バーツ)から、最近では1ダース690バーツ(1袋あたり57バーツ)に急騰しています。また、コンビニエンスストアでの瓶入りパーム油の価格も、ここ1週間で1本あたり約1バーツ上昇し、現在ブランドによって46〜47バーツに達しています。大容量缶入りのパーム油を購入する業者も供給確保に苦労しており、場合によっては1本あたり50バーツを超えるケースもあります。
こうしたコストの増加にもかかわらず、販売業者はさらなる価格引き上げを避け、顧客が購入しやすい価格を維持しようと努力しています。
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