タイ社会保障基金、資金不足で崩壊の可能性も、労働力の減少と高齢化で

ピパット・ラチャキットプラカーン労働大臣は、今後10年以内にタイ社会保障基金（SSF：Social Security Fund）が資金不足により崩壊する可能性を防ぐための対策を検討すると約束しました。2024年9月2日にタイ国営メディアNNTが伝えています。

現在、タイ社会保障基金には2.6兆バーツがあり、2034年までには少なくとも4兆バーツに成長すると予測されていますが、その長期的な持続可能性には懸念が残っています。

タイの労働力の減少と高齢化する人口は、基金の存続に対する障がいとなっており、30年後には資金が枯渇する可能性があると予測されています。 これらの懸念に対処するため、提案された対策には、基金への拠出金の増加、退職年齢の引き上げ、健康な高齢者のパートタイム労働者としての再雇用の奨励が含まれています。

また、労働大臣は、労働力を強化するためにより多くの移民労働者を誘致し、彼らが社会保障制度に参加するよう奨励することも提案しました。 タイ社会保障基金の投資戦略も変更が必要になるかもしれません。リターンを増やすために、高リスク資産への投資割合を増やすことに焦点を当てる必要があります。

現在、タイ社会保障基金の投資の75%が低リスク資産に投資されていますが、法律では最大40%まで高リスク投資が許可されています。この投資戦略を調整して高リターンを達成する可能性について、社会保障事務所の理事会との議論が予定されています。

労働省は、タイ社会保障基金の長期的な持続可能性を確保するために、シンガポールの国営投資会社であるテマセクや国際労働機関（ILO）の代表者を含む国際的な専門家とのさらなる議論を組織しています。次回のセッションは10月下旬に予定されています。