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WHO、サル痘の世界的緊急事態宣言を検討~タイでも予防措置を強化

2024年8月12日 配信

世界保健機関(WHO)は、アフリカのいくつかの国で感染者が増加しているサル痘の発生を「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC:public health emergency of international concern)」として分類するかどうかを現在評価しています。タイ保健省事務次官であるオパス・カンクウィンポン博士は、2024年に入ってからサル痘の発生が15カ国に及び、最も深刻な影響を受けているのがコンゴ民主共和国であると報告しました。このアフリカの国では、感染者の70%が子供であり、死亡率は約5%に達しています。



ウガンダ、ケニア、ルワンダなど、コンゴ民主共和国の東側に位置する国々でも急速な感染拡大が観察されています。特に子供たちの間での感染拡大は、密接な接触によって伝播するより伝染性の高いクレードIb亜系統のウイルスに関連しています。

これらの事態を受けて、WHOは対応レベルを引き上げることを検討しており、今週再度会合を開いて最終決定を下す予定です。この会合は、今回の発生に対する国際的な対応を決定するための重要なものとされています。

タイでは、保健省が特に国際的な入国地点や病院での予防措置を強化しています。疾病管理局は、影響を受けた地域からの旅行者と連携し、早期に症状を検出し管理するための監視を行っています。2022年1月以来、タイでは794件のサル痘感染例と11件の死亡が記録されています。

 

サル痘について

(1)概要
サル痘はリスなどのげっ歯類が自然宿主として考えられ、天然痘同様の症状を伴う急性発疹性疾患です。従来、アフリカに発生する風土病であり、2021年12月から2022年5月までにカメルーン(25例陽性、うち5例死亡)、中央アフリカ(6例陽性、うち5例死亡)、コンゴ(民)民主国共和国(1238例陽性、57例死亡)、ナイジェリア(48例陽性、死亡例0)が報告されています。

(2)症状
潜伏期間は5~21日(通常は6~13日)、致死率は数%~10%と報告されています。初期症状は、発熱、悪寒、背中の痛み、筋肉痛、リンパ節の腫れ等であり、発熱後1~3日で特徴的な発疹が顔や四肢に現れ、口の中や性器、目にも発疹が現れることがあります。臨床的には天然痘と区別が困難です。

(3)予防法
サル痘の流行地では以下のような感染予防対策を心がけ、感染が疑われる場合には、直ちに医師の診察を受けてください。
●症状のある人の飛沫・体液等との接触を避ける。
●サル痘を保有する可能性のあるげっ歯類等のほ乳類(死体を含む。)との接触を避け、野生の狩猟肉(ブッシュミート)を食べたり扱ったりすることを控える。
●石けんと水、またはアルコールベースの消毒剤を使用した手指衛生を行う。

(参考)
○厚生労働省検疫所
https://www.forth.go.jp/news/20220521_00001.html

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