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シンガポール航空は2024年6月11日、ロンドンからシンガポールへのフライト中にミャンマーのイラワジ盆地上空で発生した悲惨な乱気流事故について、乗客への補償を発表しました。2024年5月21日に発生したこの事故では1人が死亡し、多くの人が負傷しました。
シンガポール航空は、重度の乱気流に巻き込まれたSQ321便に乗っていた負傷者に対し、10,000米ドル(約160万円)を提供すると発表しました。このフライトには211人の乗客と18人の乗員が乗っており、73歳の英国人男性が死亡、その他の乗客にも頭蓋骨や脳、脊髄の損傷などの重傷を負った人が複数います。
この事故により、SQ321便はバンコク・スワンナプーム国際空港に緊急着陸し、負傷者は迅速に現地の病院に運ばれました。
シンガポール航空は声明を発表し、軽傷者に対して10,000米ドルの補償を行うと詳細を説明しました。重傷を負った乗客に対しては、個別に対応した補償パッケージが提供されます。長期的なケアが必要な場合には、25,000米ドル(約400万円)の前払いも可能です。
補償に加え、全乗客の航空運賃は返金され、EUおよび英国の規定に従って遅延補償も提供されます。バンコク出発時には、各乗客に1,000シンガポールドル(約11万6000円)が即時の経費をカバーするために支払われました。また、負傷者の家族がバンコクに移動する手配を行い、医療費を負担しています。
モントリオール条約に基づき、航空会社は乗客の負傷または死亡に関連する損害に対して補償を義務付けられています。今回のケースでは、調査結果次第では、各乗客に対する最大責任額が170,000米ドル(約2670万円)を超える可能性があります。
シンガポール航空は、安全を最優先に考え、乱気流対策手順の見直しと改善を約束しました。これには、シートベルトサインが点灯している間は機内食サービスや熱い飲み物の提供を停止することが含まれます。また、乗客には常時シートベルトを着用するよう促していますが、着用の義務は乱気流の際にのみ厳格に適用されます。
調査は進行中であり、関係者は事故の状況を引き続き調査しながら、さらなる詳細を明らかにする予定です。
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