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「プーケット警察です。 捜査にご協力ください。」
突然かかってきた警察からの電話に驚かないはずがなく、話を聞くことに。電話だと分かりづらいため、LINEを繋げて文字を入力してもらい、内容をグーグル翻訳で確認することにしました。
最初に私からビデオ通話を要求すると男性警察官がそこにおり、身分証を提示しました。
しかし彼は何故か今どきマスクを着用しており、私はマスクを外すことを要求。彼はそれを受け入れ、マスクを外した顔をキャプチャーです。
彼が言うには、私の情報が犯罪に使われたとのこと。彼は、私の名前の入ったSCB銀行の通帳口座のページの写真と、ナコンパトム出身だという容疑者の男の顔写真を送ってきたのです。「プーケットで、あなた名義の銀行口座が不正に使われ150万バーツが送金されました。あなたは警察に協力しなければなりません。」
そして彼はこう続けます。「これは機密の捜査です。家族も含めて 誰にも話さないでください。家族の方には後で私たちから説明することになります。」
そんなお願いは無理だと思いつつ、話は続きます。
「あなたの仕事は何ですか?」「 何年タイに住んでいますか?」「家族の仕事は?」「最後にプーケットに来たのはいつですか?」
色々と質問を重ねた後、彼はこう続けました。「あなたの銀行口座の情報が必要です」「50万バーツ以上を送金したことがありますか?」
途中まで本当の警察官だと思って話していたものの、一気に怪しくなりました。
「あなたはどこの銀行口座を使っていますか?」「預金額を正確に教えてください。」
こうなると詐欺と確信し、私は「適当に415550バーツです。」と伝えます。この時すでにビデオ通話でなく音声通話でしたが、彼のニヤリと笑う顔が目に浮かびました。
更に彼は続けて「モバイルアプリは使用していますか?私の指示通り操作してください」「送金ボタンを押して、送金先をアユタヤ銀行に指定して、この口座番号を指定してください。」「そして41万バーツと入力して送金してください。’
わお!彼は預金を根こそぎ奪おうというのですね!
こうなってくるとこちらも詐欺師とのやり取りが楽しくなってきているので「あれ?おかしいなあ 送金できないな」なんてことを言いながら話を伸ばします(この時はもう、 こちらはタメ口)。
そんな中で送金額に1バーツ入力して送金先を確認すると、それは個人の口座でした。私が「送金先の人は誰ですか?」と聞くと、彼は「警察幹部の口座です」と苦し紛れ(?)の回答。そうこうしているうちに、おそらく彼も私がふざけていることに気づいたのでしょう。彼の方から一方的に通話を切り 二度と連絡ができなくなりました。そして彼は私の名前入りの通帳の写真や犯人の写真、口座番号の送信を取り消して、それらを二度と見ることはできなくなったのです。
つまり彼は私の電話番号と名前だけを入手し、口座のページの名前を入れ替えて私の口座のように見せかけたのですね。 しっかりと準備をした上で、私をターゲットとしたわけです。
詐欺師にはご注意を!
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