タイ国政府観光庁、ビザ料金免除制度導入に慎重

タイ国政府観光庁（TAT）は、外国人観光客誘致のためのビザ料金免除制度導入に慎重な姿勢を見せています。2023年7月28日にタイ国営メディアNNTが伝えています。

観光市場を刺激するためにビザ料金免除制度を提供するよう政府に求める観光業者に対し、TATのユタサック・スパソーン総裁は、現在の主な問題はビザ申請手続き中の長い待ち時間であることを考えると、ビザ料金免除制度は最良の戦略ではないかもしれないと述べました。

総裁は、TATが新型コロナウイルス感染症のパンデミック中にこの制度を提案しましたが、この問題を担当する関連当局によって拒否されたため、この戦略は以前、観光客に利益をもたらすためにツアーパッケージの価格をどのように引き下げるかという問題に直面していたと指摘しました。

総裁は、中国経済の回復が遅れていることに加え、航空機や整備などの供給面での不足に直面している航空会社による航空便不足が回復を遅らせる重要な要因となっていると述べました。 しかし、中国の「ゴールデンウイーク」休暇の10月には、航空会社がこの期間の乗客増加に対応するために便数を増やす予定であり、旅行者数の増加が期待されています。

一方、観光活性化の取り組みとして、タイ・ライオンエアは8月15日から広州、成都、杭州、上海、深セン、西安行きの6路線を新規開設する予定です。これらの新路線はボーイング737-800およびボーイング737-900ER型機を使用。現在、タイ・ライオンエアはB737-800型機13機とB737-900ER型機2機の計15機を保有しています。

タイ・エアアジアも、2023年上半期の中国路線の平均搭乗率が80％と明るい兆しを見せており、中国の12目的地へ13路線を運航しています。 タイ・エアアジアは中国南部への路線を段階的に再開し、目的地と便数の両面で今2023年末までに完全に回復したいと述べました。