在タイ日本国大使館は2023年4月7日、1月~3月のタイの治安及び一般犯罪等に関する情勢傾向について通知しました。
通知によると、1月~3月の邦人犯罪被害の届け出は44件。邦人の逮捕は、麻薬所持や大麻の無許可販売など4人で、1人が不法滞在で強制退去になりました。
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また、パスポートの紛失・盗難に関する相談は急増しており、1月は17件、2月は32件、3月は35件でした。
【盗難事例】
・空港に到着し電車にてバンコク都内の駅まで向かう途中に、背負っていたリュックに入れていた旅券在中のポーチを抜き取られた。
・バンコク中心部のショッピングモールで開催されたイベントに参加していたところ、背負っていたリュックに入れていた旅券及び財布を抜き取られた。
・バンコク中心部のスーパー店内において買い物中に、肩に掛けていたトートバッグに入れていた旅券在中の巾着を抜き取られた。
・スクンビット通りを徒歩で移動中に、肩に掛けていたバッグに入れていた旅券在中の財布を抜き取られた。
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さらに、「タイ駐在日系企業に対する本社の代表者名を騙った不審な電話」や「中東系男性による現金・クレジットカード抜き取り被害」の注意喚起も継続されています。
【タイ駐在日系企業に対する本社の代表者名を騙った不審な電話について】
昨年10月に本社代表者を騙った者からタイ駐在日系企業に不審な電話があったとの相談があり当館から注意喚起を行いましたが、3月も同様の相談が複数件ありました。
3月、本社代表者を騙った者からタイ駐在日系企業に不審な電話があったとの相談が当館に複数ありました。そのうち一件のケースでは、日本本社社長の実名を名乗り、「お疲れ様です。お変わりないですか」などと挨拶した後に、「出金などの手続きについて確認したいことがあるが財務担当者はいるか」、「今社長はいるか。いなければ、つながる社長の連絡先を教えてほしい」などと日本語で指示してきたとのことです。その際、声のトーンや話し方が本社社長に酷似していたこともあって、電話中は疑問を感じなかったものの、不審に思った担当者が日本本社へ確認をとり、そのような事実はないことが判明したため、実際の被害等は発生しませんでした。
今後も同様の手口の事案が発生するおそれがありますので、ご注意ください。このような事案は過去に他国でも報告されています。最近では、AIを活用したソフトを使用して偽の音声を作成して特定の人物になりすましたり、また、電話番号についても、アプリを使用して本社の電話番号など実際の発信元とは違う番号を相手方に表示させることが技術的に可能であると言われております。
皆様におかれましては、心当たりのない電話やメール、手紙等を受け取った場合には、鵜呑みにして、慌てて電話番号を教えたり、容易にメール等を送ったりせず、本社の関係部署等にも必ず確認するなど、詐欺の可能性も疑ってご対応ください。
【中東系男性による現金・クレジットカード抜き取り被害について】
本年1月以降、バンコク市内において中東系男性から「お札を見せてほしい」などと声を掛けられ、やり取りをしている間に現金・クレジットカードを抜き取られる被害が多発しております。
被害事例
・アソーク駅近くで中東系の男性に英語で声を掛けられ話していると「私たちにはお札にキスをする習慣がある。日本のお札を見せてほしい。」と言われる。お札を見せようとしたところ、財布を強引に掴まれ「ちょっと見るだけ。」と言って中身を確認される。すぐに手を離してくれたが、別れた後不審に思い中身を確認したところ、5万円抜き取られたことに気付く。
・トンローのドンキモール近くで中東系の男性に「来週日本に行く予定なので日本のお札を見せてほしい。」と英語で声を掛けられる。お札を見せようと財布を開いたところ、強引にお札数枚を取り出された。男性はすぐにお札を返してくれたが、後ほど確認したところ、10万円程抜き取られていたことに気付く。
・ホワイクワンのショッピングセンター内で中東系の男性に「タイに観光で来ており、これから両替をする予定だが、タイ通貨を見せてほしい。」と英語で声を掛けられる。お札を見せ、別れた後に財布を確認したところ、クレジットカード1枚を抜き取られていたことに気付く。
皆様におかれましては、見知らぬ相手から上記の様に話しかけられた際は、相手にすることなく、その場を立ち去る様に心がけてください。
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