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タイ保健省疾病管理局 (DDC) によると、サル痘ワクチン1,000回分(500人分)が2022年8月下旬にタイに到着する予定です。ただし、誰が最初にワクチンを接種するかはまだ決定していません。
疾病管理局のオーパース局長は8月1日、誰が最初にワクチンを接種するかは議論中で、バイセクシュアルの男性や免疫力の低い人に提供する必要があると述べました。また、サル痘の感染速度は遅く、症状は深刻ではないと説明し、副作用が深刻になる可能性があるため、ワクチンはすべての人に必要なわけではないと続けました。
疾病管理局は、特にヨーロッパやアフリカからの外国人旅行者が多い県では、スクリーニングと報告システムを設置することを提案しています。また、自己予防のために、人々は無防備なセックスを控えることを推奨しています。
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なお、日本では以前、天然痘ワクチンの接種が行われていました。しかし、1976年を境に廃止。1974年以前に生まれた人は天然痘ワクチンの定期接種を受けていて、腕に瘢痕が残っているのだとか。(1974年生まれ全員が接種をしたわけではありません)
(1)概要
サル痘はリスなどのげっ歯類が自然宿主として考えられ、天然痘同様の症状を伴う急性発疹性疾患です。従来、アフリカに発生する風土病であり、2021年12月から2022年5月までにカメルーン(25例陽性、うち5例死亡)、中央アフリカ(6例陽性、うち5例死亡)、コンゴ(民)民主国共和国(1238例陽性、57例死亡)、ナイジェリア(48例陽性、死亡例0)が報告されています。
(2)症状
潜伏期間は5~21日(通常は6~13日)、致死率は数%~10%と報告されています。初期症状は、発熱、悪寒、背中の痛み、筋肉痛、リンパ節の腫れ等であり、発熱後1~3日で特徴的な発疹が顔や四肢に現れ、口の中や性器、目にも発疹が現れることがあります。臨床的には天然痘と区別が困難です。
(3)予防法
サル痘の流行地では以下のような感染予防対策を心がけ、感染が疑われる場合には、直ちに医師の診察を受けてください。
●症状のある人の飛沫・体液等との接触を避ける。
●サル痘を保有する可能性のあるげっ歯類等のほ乳類(死体を含む。)との接触を避け、野生の狩猟肉(ブッシュミート)を食べたり扱ったりすることを控える。
●石けんと水、またはアルコールベースの消毒剤を使用した手指衛生を行う。
(参考)
○厚生労働省検疫所
https://www.forth.go.jp/news/20220521_00001.html
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