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タイ保健省疾病管理局のオーパス・カーンカンウィンポン局長は2022年7月21日、タイで初めてサル痘の症例が確認されたと明らかにしました。
サル痘が確認されたのは、南部プーケットに滞在のナイジェリアに渡航歴のある27歳のナイジェリア人男性。過去1週間に発熱、咳、喉の痛み、鼻水、顔から性器などまでの発疹といった症状が出ています。
サル痘患者のナイジェリア人、プーケットの病院から脱走
オーパース局長は、サル痘はほとんどが軽症であるため、世界保健機関(WHO)はサル痘を公衆衛生上の緊急事態と宣言していないものの、保健省の監視感染症グループに属していると述べました。しかし、保健省はサル痘に対処する準備ができていることから、パニックにならないように人々に呼びかけています。
(1)概要
サル痘はリスなどのげっ歯類が自然宿主として考えられ、天然痘同様の症状を伴う急性発疹性疾患です。従来、アフリカに発生する風土病であり、2021年12月から2022年5月までにカメルーン(25例陽性、うち5例死亡)、中央アフリカ(6例陽性、うち5例死亡)、コンゴ(民)民主国共和国(1238例陽性、57例死亡)、ナイジェリア(48例陽性、死亡例0)が報告されています。
(2)症状
潜伏期間は5~21日(通常は6~13日)、致死率は数%~10%と報告されています。初期症状は、発熱、悪寒、背中の痛み、筋肉痛、リンパ節の腫れ等であり、発熱後1~3日で特徴的な発疹が顔や四肢に現れ、口の中や性器、目にも発疹が現れることがあります。臨床的には天然痘と区別が困難です。
(3)予防法
サル痘の流行地では以下のような感染予防対策を心がけ、感染が疑われる場合には、直ちに医師の診察を受けてください。
●症状のある人の飛沫・体液等との接触を避ける。
●サル痘を保有する可能性のあるげっ歯類等のほ乳類(死体を含む。)との接触を避け、野生の狩猟肉(ブッシュミート)を食べたり扱ったりすることを控える。
●石けんと水、またはアルコールベースの消毒剤を使用した手指衛生を行う。
(参考)
○厚生労働省検疫所
https://www.forth.go.jp/news/20220521_00001.html
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