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ミャンマー軍事政権が民族過激派であるカレン民族同盟(Karen National Union:KNU)と衝突した後、数百人のミャンマー人が隣国のタイに逃げました。2021年12月16日に各報道が伝えています。
衝突が発生したのは12月15日、ミャンマーのLay Kay Kawという町でのことでした。危険を逃れるため住人のミャンマー人らは国境であるモエイ川を超えて、隣接するタイ側のターク県メーソートへ向いました。
報道ではターク県の当局者の話として、ミャンマー人700人が国境を超え、タイ側で食糧と避難所を与えられると伝えられています。
カレン民族同盟(Karen National Union:KNU)
「カレン民族同盟」(KNU)は,1947年,バ・ウー・ジーらのカレン族指導者らが設立し,ミャンマー南部・カレン州及びタニンダーリ地域を拠点とし,カレン族の自治権拡充を目指す少数民族武装組織である。勢力は推定約5,000人とされる。1949年から武力による反政府運動を開始した。1968年,KNUの軍事部門として「カレン民族解放軍」(KNLA)が設立された。1976年以降は,ミャンマー軍政に対して自治権やカレン族の権利尊重等を要求し,国軍部隊を襲撃するなどしてきた。
ミャンマー国軍の掃討作戦によって,1970年代までに組織の弱体化が進んだが,ボー・ミャ議長兼KNLA最高司令官が主導して活動を活発化させるとともに,ミャンマー国内における反政府運動において主導的な役割を果たした。現在は,タムラ・ボー議長らが組織を主導している。
民政移管(2011年)後の2012年1月,少数民族武装組織との和平を進める政府との停戦協定に合意した。2013年11月以降,政府と少数民族側との間で,全土停戦協定に関する公式協議が重ねられ,2015年10月,KNUを含む8組織が同協定に署名した。
(公安調査庁ウェブサイト「カレン民族同盟(KNU)|国際テロリズム要覧2021」より抜粋)
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