タイ灌漑局、ラニーニャ現象による降雨量の増加に備え

タイ灌漑局（RID）は、今後数ヶ月で予想されるラニーニャ現象の発生による降雨量の増加に備えて準備を進めています。タイ灌漑局のスマートウォーターオペレーションセンターでのオンラインセッション中、灌漑局長は、7月から10月の雨季に向けた降雨の急増に対応するための積極的な措置を詳細に説明しました。

■ラニーニャ現象
同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く現象

気象専門家によると、ラニーニャは全体の降雨量を20％増加させると予測されており、特に中央平原地域では39％の増加が見込まれています。また、東北部および南部でも、それぞれ22％および16％の増加が予想されています。8月から10月にかけての降雨頻度が特に増加すると予測されており、これは二重のモンスーン風による影響です。

これらの予測に対応するため、タイ灌漑局は潜在的な洪水リスクを軽減するための措置を講じています。2011年のメガフラッドの記憶が鮮明であり、その際には65県が深刻な洪水に見舞われましたが、灌漑局長は、今年は技術の進歩と改善された水管理システムのおかげで同様の災害の可能性は低いと保証しました。

チャオプラヤ川沿いのインフラには大規模なアップグレードが行われ、すべてのポンプステーションのオーバーホールが完了し、余剰水をタイ湾に導く役割を果たしています。さらに、タイ灌漑局はパサクジョラシットダムの容量を超える15億立方メートルの水を保持するための水保持エリアの使用を最適化しています。