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タイ最高裁が「ウルトラマン」に判決、タイ企業の著作権を認めず

2020年9月24日 配信

タイ最高裁判所は2020年9月21日、日本のスーパーヒーロー「ウルトラマン」を題材にした映画の著作権を主張するタイの制作会社の上告を棄却しました。各報道が伝えています。



タイのチャイヨー・プロダクション社のオーナーであるソンポート・ソンゲンチャイ(あるいはソンポテ・サンゲンチャイと記載されることもあり)氏は、日本の円谷プロダクション社のキャラクターである「ウルトラマン」を、日本国外においては自身が正当な著作権所持者であると主張しています。

以下は円谷プロダクション社の、2018年のプレスリリースの記載です。ここにソンポート氏が「ウルトラマン」の権利を主張するようになった経緯が書かれています。以下に抜粋。注)当社とは円谷プロダクション社をさします。

ソンポテ氏は、当社の元代表者であった円谷皐が逝去した翌年の1996年になって、突如1976年に円谷皐が署名したとする文書の写しを当社に持参し、自身が全ての「ウルトラマン」シリーズの利用権を、日本を除く全世界において、永久に有すると主張してきました。ソンポテ氏から示された文書は、わずか1ページの文書であり、かつ、原本は開示されませんでした。その文書には、当社の社名や「ウルトラマン」シリーズの作品名、作品本数等、円谷皐が作成したのであれば絶対に間違えることのない基本的な事項について誤った記載が多数ありました。また、具体的なライセンス料の定めもなく、その他のライセンスビジネスにおいて当然規定されて然るべき事項の定めもありませんでした。
加えて、ソンポテ氏は、同文書の作成年とされる1976年以降、円谷皐氏が逝去する翌年まで、約20年にわたって同文書に基づく権利を行使していなかったことはおろか、同文書の存在すら一度も言及したことはありませんでした。(ウルトラマンの海外での利用権は円谷プロ?タイ人実業家?-米国で円谷プロ勝訴判決

これについて円谷プロダクション社とソンポート氏は、日本、タイ、中国、アメリカで裁判で争ってきました。タイでは筆跡鑑定が行われ、裁判所はソンポート氏の文書が偽造であるとして、円谷プロダクション社が勝訴していました。

しかしソンポート氏は、控訴審判決を不服として上告。この度タイ最高裁判所は、ソンポート氏の上告を棄却しています。その結果、以下の9作品が円谷プロダクション社が著作権を所有すると認められました。

1.ジャンボーグA & ジャイアント
2.ハヌマーンと7人のウルトラマン(ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団)
3.ウルトラQ(タイのニュースではอุลตร้าแมน 1 ‘อุลตร้าคิว’と記載)
4.ウルトラマン(タイのニュースではอุลตร้าแมน 2と記載。日本語タイトルが間違っている可能性があります。)
5.ウルトラセブン
6.帰ってきたウルトラマン
7.ウルトラマンエース
8.ウルトラマンタロウ
9.ジャンボーグA

ソンポート氏は、自身が日本に映画製作の視察に行っていた時に、想像でウルトラマンを作ったと主張しています。

https://www.facebook.com/ThaiPBSWorld/posts/3718156508229652

 

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