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株式会社TNCは、アジア主要7ヵ国の2018年におけるトレンドを調査するため、同社のサービスである「TNCアジアトレンドラボ」で収集している情報や、各国の現地ボードメンバーを対象に自主調査を実施しました。これらの定性情報を元に各国上位5位を選定し、分析を行いレポートとして無料公開を行いました。ここではタイのランキングを見ていきます。
1. 社会現象を巻き起こす日本発祥ご当地アイドル「BNK48」
2. 好きな時に観たい番組が観られる「LINE TV」
3. 食のハイパーローカル化現象
4. ECサイト人気により配送サービスも拡充
5. 大規模ショッピングモールが誕生
タイで2018年ナンバーワンのトレンドとなったが、納得のBNK48。CMにイベントに引っ張りだこで、「ヲタ」という言葉が、ファンを示す言葉として普通に使われるようになりました。さらにBNK48の人気は日本にまで届き、大晦日のNHK紅白歌合戦ではAKB48とともに「恋するフォーチュンクッキー」を披露することが発表されています。
☆社会現象を巻き起こす日本発祥ご当地アイドル「BNK48」
2017年2月に誕生した、AKB48のタイ版姉妹グループ「BNK48」。BNK48が歌うタイ語版の『恋するフォーチュンクッ
キ ー』はYouTubeの再生回数が1億5,000万回を超え、ウボンラット王女が音楽イベントでカバーしたりと話題となっ
た。また、2018年3~4月に開催された単独ライブのチケットは数分でソールドアウトと、ライブ集客が難しいと言われているタイで、デビュー後わずか1年にも関わらず異例の売り上げとなった。BNK48はタイの老舗豆乳ブランド「Lactasoy」のCMや大手飲料ブランド「Oishi」のイメージキャラクターなど、タイを代表する企業のアイコンにもなっている。さらにBNK48のドキュメンタリー映画『Girls Don’t Cry』が2018東京国際映画祭に出品されるなど、驚異的なスピードでスターダムにのし上がった。
■背景
日本のポップカルチャーはタイ人にとって馴染み深いもので、 BNK48が日本の一流アイドルAKB48を源流としているため注目を集めた。また、タイ人の心の拠り所である王族や政府関係者がBNK48と関わることで、若年層だけでなくポップカルチャーに馴染みのない中高年層にも普及したこともトレンドになった要因の1つとして挙げられる。
これまで支持されていた綺麗でスタイルが良くセクシーなK-POPアーティストは非現実的な存在だったのに対して、BNK48は普通の女の子が夢を実現させていくという等身大のタイ人アイドルとして人気となった。加えて、夢を実現す
るまでの過程がタイのテレビドラマによくあるサクセスストーリー(貧しいけど性格の良い女性が富豪に見初められて、
ライバル女性との確執がありながらも成功していくような)と合致したことで支持されている。
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