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いまタイでは、日本のアイドル文化の人気が上昇中。2018年には「JAPAN EXPO」、「日本博」、「TOKYO IDOL FESTIVAL」、「ASIA COMIC CON」といった大型イベントがバンコクで開催され、多数の日本のアイドルたちが出演してタイ人ファンの前でパフォーマンスを披露したのです。そんなアイドルたちのステージでの頑張りに応えるかのように、タイ人オタたちがオタ芸とコールで返すのは、今やお馴染みの光景になっています。
そんな中、ゆるめるモ!、READY TO KISS、FES★TIVEといった地下アイドル(ライブアイドル)らが、バンコクでワンマンライブを行うことも増えてきていますが、ライブを主催しアイドルたちを招聘しているのが「サイアムドル(Siamdol)」というイベントオーガナイザーなのです。
昨今、アイドルたちは日本を飛び出し、世界をターゲットに活動を始める例も多いと聞きます。ご存知の通り、タイは大変な親日国ということもあり、タイに進出したいというアイドルも少なくないでしょう。
しかしどのようにタイへ進出するかが悩みの種なはず。そこでアイドルのタイ進出の参考になればと、「サイアムドル」の代表で、自身も大変な日本アイドルオタでもあるスット・ブンサワン(愛称ネット)氏に、色々お話を聞きました。
ちなみに今回のインタビューは全て日本語で行っています。タイ進出に興味のあるアイドル関係者の方は、是非インタビューをご覧いただき、日本語で「サイアムドル」にコンタクトを取ってみてはいかがでしょうか。
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--サイアムドルをはじめたきっかけを教えてください?
もともと日本のアイドルが大好きなんです。最初はSPEEDを好きになって、ハロー!プロジェクト(ハロプロ)、AKB48、そして今は地下アイドルですね。
--ハロプロは以前から度々タイに来ていますね。
はい。ハロプロはずっと前からタイに来てくれています。長い間、タイで見られるアイドルはハロプロだけだったんです。しかも年に一回の「Japan Festa(現在はJAPAN EXPOと共催)」の時だけでした。
--日本のアイドルファンにはもの足りなかったんですね。
はい。だから日本のアイドルを見るには、日本に行くしかありませんでした。私もアイドルのライブを見るために日本に行ったり、Berryz工房のバスツアーにも参加したことがありました。バス7台のツアーで私1人だけタイ人だったんですよ(笑)。
--タイに来てくれないなら、日本に行ってしまおうと。でも誰もが気軽に日本に行けるわけではないですからね。
そうなんです。だったら自分で日本からアイドルをタイに呼ぼう、と思ったんですね。
--でも、それは簡単ではないですよね?
もちろんです。事務所にメールをして「タイに来ませんか?」と言っても、それは無理ですよ。なのでまずはサイトを立ち上げて、日本のアイドルを紹介するメディアとしてスタートしました。「サイアムドル」の名前を売るためです。名前が売れれば、事務所とも話がしやすいですから。
--最初に招聘したアイドルが「KAMOがネギをしょってくるッ!!!(カモネギ)」でしたね。
カモネギの場合は、私が日本にアイドルフェス「@JAM」を見に行ったときに、事務所の方と知り合ったんです。サイアムドルも立ち上げたばかり、カモネギもまだ結成されたばかりの新人でした。
--新しいもの同士で一緒にやりましょうということだったんですね。
はい、帰国してからメールで「タイに来てワンマンライブをしませんか?」とお誘いしました。それから予算の話などをして、実現に至ったんです。
--カモネギのワンマンライブが2017年1月でしたね。
ゆるめるモ!をその年の4月に呼んだのですが、有名なグループを呼べたことで、サイアムドルの信用が上がりました。アイドルを呼びやすくなったんです。
--これまで10組以上の日本のアイドルをタイに招聘して、確実に実績を重ねていますね。
アイドルをタイに呼んだ時は、観光にも連れて行きますし、美味しいレストランも紹介します。滞在中は私も同じホテルに泊まるので、なにか希望があればすぐに対応出来るんです。移動も大きな車を手配して、スタッフが一緒に移動します。
--事務所の方は、何もしなくて良いのでラクラクですね。
そうですね。私とサイアムドルのスタッフでなんでもやりますので。皆さん喜んで帰っていただけるので、最近はアイドルの事務所同士の口コミでサイアムドルのことが広まったりしているみたいです。
--アイドルの皆さんに同行する事務所のスタッフさんは何人くらいなんですか?
だいたい2人ですね。3人行きたい、4人行きたいという希望もあるんですが、物販をするにしてもこちらのスタッフがタイ語で対応した方が良かったりするので、航空券代やホテル代などの費用が多くかかってしまうこともあって、「サイアムドルのスタッフで対応出来ます」と言って、タイに同行するのは2人まででお願いしています。
--タイではどんなアイドルがファンに受け入れられるのでしょうか?
まず大事なのはタイに興味を持ってくれるということですね。タイ語がわからなくても、頑張ってタイ語を使うとか、そういう姿勢がタイのファンに響くと思います。
--ファンへのサービス精神ですね。
見た目だけであれば、若い、美人、子供っぽい、小さい、でしょうか。以前に招聘したアイドルの物販で、加入して間もない新人メンバーの商品がよく売れたことがあったんです。事務所の人もビックリするくらいだったんですよ。そのメンバーは背が小さくて、子供っぽくて、ツインテールでした。タイ人はツインテールはあまりしないんです。ツインテールはタイ人にとって、アニメから飛び出してきたみたいなイメージなんです。
--具体的には誰が人気ですか?
2018年に2度タイに招聘しているんですが、READY TO KISSのきすみん(天羽希純)は人気ですね。セクシーな雰囲気もあって、ファンへの対応も優しいので。
--まだタイでライブをしたことがないアイドルで人気になりそうなのは誰なんでしょう?
元放課後プリンセスのまりちゅう(長澤茉里奈)ですね。今はグラビアばかりですけど、またアイドル活動をすればタイで人気になるでしょうね。歌も上手ですし。ワンマンライブをしても、沢山タイ人ファンが集まると思いますね。
--グループだったらいかがですか?
LADYBABYでしょうか。先日はマレーシアでの「JAPAN EXPO」にも出演していましたが、タイ人は好きだと思いますね。歌がロック系で、かわいくて、セクシーっぽいところもあって、アイドルファンにもロックファンにも受け入れられると思います。
--とにかくタイに進出したいアイドル関係者は、サイアムドルさんにコンタクトを取るのが良さそうですね。
ぜひご連絡ください。最近はアイドル招聘の仕事が忙しくて、メディアの方はスタッフが足りずあまり出来ていないんです。それだけタイに進出したいというアイドルが増えているということなので、嬉しいことです。
--ありがとうございました。
(インタビュアー梅本昌男)
■Siamdol「サイアムドル」
http://www.siamdol.com/
https://twitter.com/siamdol
https://www.facebook.com/siamdol/
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