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タイを訪れた際には、一度は乗ってみたい三輪タクシー・トゥクトゥク。気の良いドライバーさんが大多数ではありますが、中には旅行者から出来るだけ沢山のお金を取ろうとするぼったくり悪徳ドライバーもいるようです。特に観光客の多く集まるシーロム通りやスクンビット通りで客待ちをしているトゥクトゥクには、注意をする必要があります。
はじめてのタイ訪問の際にタクシーに騙されて、ワット・ポーに着くまで2,000バーツも支払をしてしまった安中さん(仮名)は、それでもタイが大好きになり、再びバンコクを訪れました。(参照 ワット・ポーに着くまでに2千バーツも取られた男が一部始終を語る)
シーロム通りのホテルに宿泊していた安中さんは、毎週土日に開かれるモーチットにある「チャトチャック・ウィークエンドマーケット」を訪れるべく、ホテルの前で客待ちをしていたトゥクトゥクに乗り込んだのです。トゥクトゥクの提示したウィークエンドマーケットまでの料金は400バーツ。ほとんど下調べをしていなかった安中さんは、この料金に何の疑問を抱くことなく了承したのです。
--シーロム通りからウィークエンドマーケットまで400バーツですか!メータータクシーなら100バーツくらいで着くと思いますが・・・。
安中さん:らしいですね・・・(苦笑)。その時は「日本円で1,000円ちょっとなら適正価格かな」と思ったんですよ。はじめてトゥクトゥクに乗れるということでテンションが上がってしまっていたのかもしれないですけど。普通にOKしてしまいました。
--まあ、安中さんが納得した金額だったのなら良いとは思いますけど、相場よりは大分高いですね。
安中さん:ですよね。道理で運転手さんもニコニコして上機嫌だったはずです(笑)。
--でも、すんなりウィークエンドマーケットには着かなかったんですよね?
安中さん:ええ。出発して直ぐのことなのですが、突然停車して、チラシを見せてきたんですよ。それがスーツ屋さんのチラシで、運転手さんが「ウィークエンドマーケットに行く前に、ちょっとだけスーツ屋に寄って欲しい」と私に言うのですよ。
--なんだか、どのガイドブックに書いてあるような怪しい展開なんですけど!?
安中さん:そうなんですよ(苦笑)。運転手さんは「スーツ屋さんに10分だけ寄って欲しい」、そして「スタンプカードにスタンプを押してもらって来て欲しい」と言うんです。
--ああ。トゥクトゥクの運転手がスーツ屋に客を連れて行くと、ガソリン代がもらえるというやつですね。
安中さん:スタンプカードには既に沢山のスタンプが押されていて、私の分が最後の一個のスタンプだったんですね。時間はたっぷりあったし、スタンプを貰うくらいなら別に良いかと思って、OKしたんです。
--連れて行かれたスーツ屋はどんなところだったんですか?
安中さん:場所は全然わからないんですけど、結構大きいお店でしたね。店員は「アルマーニのスーツが作れる」なんて言ってましたけど、店員達の感じが悪かったのですぐに店を出たんです。
--どんな風に感じが悪かったんですか?
安中さん:店員の何人かが私をみて笑ってたんですよ。Tシャツとハーフパンツで決してお洒落な格好をしていたわけではないですけど、笑われるほどじゃないはずでしたけどね(怒)。
--スタンプを貰わずに店をでたんですね。
安中さん:ええ。10分間店内にいればスタンプを貰えるとトゥクトゥクの運転手さんは言ってましたけど、頭に来たのですぐに店を出たんです。運転手さんは「10分だけだから」「もう一度お願い」とか何度も何度もしつこく言ってましたけど、あんな気分の悪い店には二度と戻りたくないので、頑なに拒否しました。
--すると運転手さんはどうしたんですか?
安中さん:運転手さんは結局あきらめて、ウィークエンドマーケットに向けて出発しました。その後は、それまでずっとニコニコして話しかけてきていた運転手さんが、ムスッとした顔をして一切話をすることがなくなりました(笑)
--特に被害を受けたわけでは無かったのですね。
安中さん:ええ。でもあとから調べてみたら、スーツを無理やり買わされたとか、そのスーツが偉く高額だとか、結構トラブルがあるようですね。すぐに店を出たので、その点は私は大丈夫でした(笑)ラッキーですね!
--いやいや、トゥクトゥクの代金が400バーツという時点で、ラッキーどころかアンラッキーだと思いますけど・・・。
安中さん:ははは。確かにそうですね(笑)これからは、相場を調べてからトゥクトゥクに乗るようにします。
(おしまい)
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