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日本で会社を経営する高崎さん(仮名)は、初めて訪れたバンコクの空気にピタリとはまり、その後何度もタイを訪れているリピーター。その日は宿泊先のナナのホテルから、アソークにある空港をモチーフにしたショッピングセンター・ターミナル21に向かって歩いていたのだそうです。
高崎さん:いい天気でとっても暑かったもんですからね、休憩がてらに日陰で一服してたんですよ。
一服しながら街行く人びと眺めていると、中には歩きながら煙草を吸っている人もいることに気がついた高崎さん。
高崎さん:歩き煙草をしてる人も結構いたもんで、「タイは歩き煙草OKなんだな~。」と思ったんです。近くには警察官もいたんですけど、何も言わないですし・・・。
早くエアコンのよく効いたショッピングセンターに行きたいと思った高崎さんは、ターミナル21に向かって煙草を吸いながら歩きだしたのだとか。
高崎さん:言い訳になってしまうんですけど、いつもは携帯灰皿を持ち歩いてんですけどね、その時はホテルの部屋に忘れてきてしまったんです。それで、煙草の吸殻を道路の排水口に捨ててしまったんですね。タイの緩い空気に釣られたというか、なんと言うか・・・。普段ならそんな事はしないんですけど、本当に今となっては申し訳ないんですが・・・。
後悔先に立たずとは正にこの事。高崎さんが煙草の吸い殻を排水口に捨てたその数秒後、”ポンポン”と肩を叩かれたのだという。
高崎さん:警察官でした(苦笑)。「今煙草を捨てましたよね」みたいなことを言ってたと思うですけど、直ぐ近くの交番みたいなところに連れて行かれました。「俺もとうとうタイで逮捕か」なんて思いましたね(苦笑)。
交番で高崎さんは、煙草のポイ捨てについて書かれている紙を見せられたのだそうです。
高崎さん:日本語で書かれているんですね、煙草のポイ捨ては罰金だと・・・。罰金にも二種類あって、1万バーツと2千バーツ。私の場合は1万バーツと言われました。
排水口に煙草を捨てることは環境破壊だということで罪は重く、その罰金は1万バーツだそうです。しかし高崎さんが払った罰金は結局2千バーツ。
高崎さん:1万バーツはキツイなー、と思ったんですけど、結局払った罰金は2千バーツでした。警察官が今回は2千バーツでかまわないと言うものですから・・・。正直助かったー、と思いましたね。2千バーツでも十分キツイですけどね・・・。
その場で煙草ポイ捨ての罰金2千バーツを支払った高崎さん。最後に笑顔で握手を求めてくる警察官に応えて、再びターミナル21へ向かって歩き出したのだとか。
高崎さん:なんで私は罰金を払って握手してるんでしょうね(笑)。とにかく絶対、どこの国に行っても煙草のポイ捨てなんてしませんよ!
(おしまい)
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