90年代から現代までのタイ映画特集、福岡市シネラで2017年8月16日から

福岡市総合図書館映像ホール･シネラでは2017年8月16日（水）から8月27日（日）まで、アジアフォーカス・福岡国際映画祭協賛の「タイ映画特集」で、90年代から現代までのタイ映画が10作品上映されます。観覧料は大人500円、大学生･高校生400円、中学生・小学生。

－上映作品－

ムアンとリット　

Muen and Rid  อำแดงเหมือนกับนายริด

1994年／35ミリ／カラー／120分／タイ／

監督：チャート・ソンスィー
出演：チンタラー・スッカパット　サンティスック・プロムシリ

僧侶のリットは川で溺れかけていた娘ムアンを助ける。リットに恋をしたムアンは、彼に会いたい一心で文字を習い始める。しかしリットは僧侶であり結婚は許されない。父親により金持ちのプーと結婚させられるムアンだが、家を逃げ出しリットに助けを求める。19世紀のタイが舞台で、物語は史実に基づいている。リットと結婚したいというムアンの訴えは4年に渡って続き、その願いはついに国王ラーマ四世に聞き届けられた。当時のタイでは女性は人間扱いされておらず、まさに画期的な出来事であり、ムアンは女性の権利のために闘ったタイで最初の女性とされている。アイドル女優チンタラー・スッカパットの迫真の演技も素晴らしい。

【上映日程】

8月16日（水）11：00
8月27日（日）14：00

ファン・バー・カラオケ　

Fun, Bar, Karaoke　 ฝันบ้าคาราโอเกะ

1996年／35ミリ／カラー／102分／タイ／

監督：ペンエーク・ラタナルアン
出演：パイブーンキャット・キアオケーオ　フェイ・アッサウェート

社会に適応できない女性のプーはマフィアの手下ヨーイと知り合う。プーの父親はホステスのヨクと知り合うが、ヨクはマフィアの愛人で、父親はヨクから手を引くように脅される。現代的なバンコクの裏側を舞台とした作品。監督はニューヨークで映画作りを学んでおり、本作によりタイ映画のニューウェーブとして注目された。

【上映日程】
8月16日（水）14：00
8月27日（日）11：00

運命からの逃走　

Who is Running?　 ท้าฟ้าลิขิต

1997年／35ミリ／カラー／105分／タイ／

監督：オキサイド・パン
出演：サンヤー・クンナゴーン　ナッタリガー・タンマプリダーナン

ジァップとワーンは結婚を予定していた。ところがワーンは交通事故で危篤状態となる。そしてジァップの前に謎の僧侶が現れ、5人の命を救えばワーンは助かると告げ、未来の死亡事故が載った新聞を手渡す。特撮技術を駆使した娯楽作品で、タイで大ヒットし日本でも公開された。輪廻転生という仏教的な考えを元にしている点がタイらしい。

【上映日程】
8月17日（木）11：00
8月25日（金）11：00

ムーンハンター　

The Moonhunter　 14 ตุลาสงครามประชาชน

2001年／35ミリ／カラー／122分／タイ／

監督：バンディット・リッタコン
出演：パーヌ・スワンノー　ピンパン・チャンタ

1973年のバンコク。民主化運動を推進するタマサート大学の学生セークサンは、身の危険を感じジャングルに身を隠す。タイ共産党のキャンプに隠れたセークサンだが、彼は友人たちを集め党の指導者に反対するのだった。映画の主人公セークサン・プラスートクンは作家として活躍する実在の人物。タイの民主化運動や共産党の活動などこれまで知られていなかった部分を描き出した社会派の力作。

【上映日程】
8月17日（木）14：00
8月25日（金）14：00

メコン・フルムーン・パーティ　

Mekhong Full Moon Party　 15 ค่ำ เดือน 11

2002年／35ミリ／カラー／119分／タイ／

監督：チラ・マリクン
出演：アヌチット・サパーンポン　ノッパドン・ドゥアンポーン

タイ東北部、ラオスとの国境を流れるメコン河から秋の満月の夜、無数の火の玉が空に上っていく。この不思議な現象を見るため観光客は訪れ、その原因を巡って議論が交わされる。この映画の不思議な現象はタイで実際に起きており、それを巡るドタバタ騒動がコメディタッチで描かれている。タイでも大ヒットした娯楽作品。

【上映日程】
8月18日（金）11：00
8月26日（土）14：00

ワン・ナイト・ハズバンド　One Night Husband　

2003年／35ミリ／カラー／118分／タイ／

監督：ピムパカー・トーウィラ
出演：ニコル・テリオー　シリヤゴーン・プッカウェート

シパンはナパットと結婚するが、結婚式の夜、不審な女性からの電話の後ナパットは姿を消してしまう。ナパットの行方を探すうち、シパンは彼女の知らないナパットの一面を知っていく。二人の女性と一人の男性の愛憎渦巻く作品で、心理描写に重点をおいた本作はタイ映画のニューウェーブとして評価された。

【上映日程】
8月18日（金）14：00
8月26日（土）11：00

早春譜　

Seasons Change ซีซันส์เชนจ์ เพราะอากาศเปลี่ยนแปลงบ่อย

2006年／35ミリ／カラー／117分／タイ／

監督：ニティワット・タラートーン
出演：ウィタワット・シンラムポーン　チュティマー・ティーナパート

ボムは憧れの女性ダーオが音楽学校へ行くことを知り、得意のドラムで音楽学校に合格する。学校には親戚の女性オームがいた。オームとはすぐに親しくなるのだが、ダーオとの距離は一向に縮まらない。高校生の微妙な三角関係をビバルディの名曲「四季」に乗せて描いた青春映画。コミカルで切ない青春の一コマが描かれタイで大ヒットしている。

【上映日程】
8月19日（土）11：00
8月24日（木）14：00

10月のソナタ 

October Sonata　รักที่รอคอย

2009年／35ミリ／カラー／114分／タイ／

監督：ソムキアット・ウィットゥラニット
出演：ラチャウィン・ウォンウィリヤ タナワット・ワッタナプティ

民主化運動が高まる1970年のタイ。偶然出会ったラウィーとセーンジャンは、2年後同じホテルで会う約束をして別れる。そして2年後セーンジャンは約束のホテルに来るがラウィーは現れない。70年代という時代を背景にした一種のすれ違いメロドラマ。70年から84年のタイの政治状況を上手く盛り込んでいる。

【上映日程】
8月19日（土）14：00
8月24日（木）11：00

ありふれた話　　

Mundane History  เจ้านกกระจอก

2009年／35ミリ／カラー／81分／タイ／

監督：アノーチャ・スイッチャーゴーンポン
出演：パークプーム・スラポンサヌラック　アーカネイ・チャーカム

エークは事故のため下半身不随となり、介護のためパンという男性が雇われる。エークは当初施設に入っていたが、その後自宅の二階で暮らすようになる。エークは父親とは会話をしないがパンとは次第に打ち解けていく。パンとエークの日常生活を淡々と描いた作品。その中に突如神秘的な映像が挿入され、不思議な感覚をもたらしている。※15歳未満の方は鑑賞できません。

【上映日程】
8月20日（日）11：00
8月23日（水）11：00

恋するリトル・コメディアン　

The Little Comedian  บ้านฉัน..ตลกไว้ก่อน(พ่อสอนไว้)

2010年／35ミリ／カラー／128分／タイ／

監督：メート・タラトーン　ウィッタヤー・トーンユーヨン
出演：チャイン・リキッドジャルーンポン　ポーラ・テイラー

13歳の少年トックの父親はお笑い一座の座長だった。父親に認められたいトックは仲間とお笑いの練習をするがなかなかウケない。ある日ニキビの治療で病院に行ったトックは女医のプリヤーに一目ぼれしてしまう。少年トックと家族の心温まる作品だが、レストランなどで公演するタイ独特のお笑い劇団が描かれる事が興味深い。楽しい娯楽作品。

【上映日程】
8月20日（日）14：00
8月23日（水）14：00

タイ映画特集

［日程］
2017年8月16日（水）～8月27日（日）※休館日・休映日除く
［会場］
福岡市総合図書館映像ホール･シネラ
〒814-0001 福岡市早良区百道浜3-7-1
TEL:092-852-0600（代表）
http://cinela.com
［チケット］
500円（大人） 400円(大学生･高校生） 300円(中学生・小学生）
※定員制。各回入替制。
※チケットはすべて当日券。前売り券はありません。
※障がい者の方は無料。福岡市在住の65歳以上の方は250円。(手帳や保険証などの提示が必要です。)
※「わの会」会員の方は250円。（会員証の提示が必要です。）
［ウェブ］
http://cinela.com/gaiyou__20170816.html