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バンコク・スクンビット通りソイ8とソイ10の間にある閑静な公園・チューウィットガーデン。かつてこの場所は小さなバービア(ホステスのいるバー)数十店舗が集まるスクンビットスクエアという飲み屋街で、連日連夜、在住外国人や観光客で賑わっていました。しかし2003年1月26日未明、一夜にして全ての店舗が破壊され、店主たちは立ち退きを余儀なくされたのです。
それを指示したのがかつてバンコク都内で多数のマッサージパーラー(ソープランド)を経営し、この場所にもマッサージパーラーを建設する予定だったチューウィット・カモンウィシット受刑者(55歳)。立ち退きを拒んでいたバービアの店主たちに対して、チューウィット受刑者が力で対抗した末の出来事で、「タイはなんでもありの恐ろしい国だ」という印象を持った人も多かったでしょう。しかし世間の風当たりは強く、この場所でのソープランド建設計画は頓挫し、公園設置に計画変更。その後チューウィット受刑者は政治家を志し、バンコク都知事選の落選などを経て、2011年にラックプラテートタイ党から出馬し当選。歯に衣着せぬ発言の”御意見番”としてカルト的な人気を誇っていました。
店舗を破壊された店主たちは、チューウィット受刑者ら、この事件に関わった人物たちを訴え、事件から13年経った2016年1月28日、ようやくタイ最高裁判所によりチューウィット受刑者の懲役2年、執行猶予無しの実刑判決が確定しました。なおチューウィット受刑者は即日収監されています。
チューウィット・カモンウィシット
(Chuwit Kamolvisit、ชูวิทย์ กมลวิศิษฎ์)
1960年8月29日 バンコク生まれ
https://www.facebook.com/ChuvitOnline/
https://www.instagram.com/chuvitkamol/
かつてバービア群で賑わったチューウィットガーデン
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