プロレスリング我闘雲舞提供
本サイトのコラム『「夢追人」のタイサッカー珍道中』を執筆している私”いとたく”、実は少年期無類のプロレスファンであった。毎週テレビ放送されていた新日本プロレス(新日)や全日本プロレス(全日)の試合は必ず見ていたし、地元である大宮スケートセンターで行われた巡業に友人と自転車を走らせ何度と無く観戦をしていた程。スタン・ハンセンが振り回したブルロープがたまたま顔に掠り鼻血が出た時は、名誉の負傷と友人に自慢し捲った。高校の頃はみんな通学途中の電車内で週刊ジャンプや週刊マガジン等を読み回ししていた中、週刊プロレスを隈なく読んでいたっけ。全日のジャンボ鶴田が大好きで、ジャンピングニーからの右拳を上げての「オ~ッ」という雄叫びに、そしてフィニッシュ技であるゴッチ式バックドロップに大興奮していた。
実はマスクマンにも憧れていて新日のザ・コブラのマスク購入を本気で考えていた大学時代。新婚旅行はたまたまであるがルチャ・リブレの本場メキシコへ。露店に並んだマスクに大興奮して買いもしないのにマスクを被って写真を撮ったら、店員に”そこまで怒らなくても…”という位怒られた記憶がある。
どうでも良い前置きが大分長くなってしまったが、バンコクでの我闘雲舞のプロレス興行である。「実はプロレスラーになりたい」と衝撃告白をした娘と、「怖いから見たくない」という息子を従えM Theaterを訪れた。
参照 プロレスリング我闘雲舞「LIVE AT BLUEBOX STUDIO#3」がバンコク・Mシアターで2015年4月17日開催
会場に到着すると、早速忙しそうに準備をしてた我闘雲舞の総帥”さくらえみ”さんを発見。左腕には痛々しいギブスを…図々しくも話し掛けてみると、当然今回の試合は欠場するとのこと。「今日は来てくれて有難う。第一試合で河童の格好をした選手が水を掛けてくるから気を付けてね」と優しく息子に語り掛けてくれたのだけれど…これを聞いて益々「帰りたい」とビビッてしまった息子、どんだけチキンなんだか。
プロレスリング我闘雲舞提供
“四角いジャングル”をイメージしていた俺は正直驚いた。リングはビニールテープで印されていてトップロープと思われるモノ(ボックス)は2ヶ所、紫のマットが1枚のみ。当然鉄柵等は無く、レスラーはすぐ手の届く距離にて闘っていた。
そんな環境の中”170kgの巨漢を誇る元力士”星誕期選手の身体の威圧感に目を奪われた。星誕期というけれど完全に西洋人ってところが少し笑けたのであるが…トップロープ(!?)からのボディープレスでタイ人レスラーを秒殺していた。
プロレスリング我闘雲舞提供 アルゼンチン出身の元大相撲力士星誕期選手のボディプレス
あとは何といってもマサ高梨選手。闘いは勿論の事、一挙手一投足に強さや美しさを感じすっかりファンになってしまった。この日対戦したタイ人レスラーがあまり強く無かったというか…もっと強い相手との闘いを、それこそ四角いジャングルにて観てみたいと思わされた選手であった。
プロレスリング我闘雲舞提供 マサ高梨選手後ろ姿
メインを張ったBAD COMPANYのGolem Thai選手も良かったね、長い助走からのフィニッシュ技”ラグビータックル”は迫力満点だったし、何より目付きが悪過ぎ。あんな選手、サッカーの試合でも正直マークしたく無いよね。
プロレスリング我闘雲舞提供 メインイベント EK Baki & Tony “zell” Trivaldo vs Bad Company
テレビで観るような大技といえば190cmの長身Tony “Zell” Trivaldoが相手を担ぎ上げて全体重を浴びせ倒すモノ位(あれがSwanton Bombだったのかな)。テクニック重視の試合が多かったように感じる。厳しい言い方をすると…タイ人選手にはもっとリング上で自分の色を発揮していって貰いたいと感じたかな(少し生意気な意見だけれどもね)。
とはいえ試合後にGotoh Mask選手が娘にメキシカンハットをプレゼントしてくれたり、興行後は星誕期選手とマサ高梨選手が子供達と写真を撮ってくれたりと大満足な時を過ごせた。
家内は改めて娘にプロレスラーになって欲しく無いと感じたようであるが…痛みを間近で感じられる我闘雲舞の「LIVE AT BLUE BOX STUDIO」、これからも注目していきたいエンターテイメントであった。
GATOH MOVE PRO WRESTLING “LIVE AT BLUEBOX STUDIO#3”
[日時]
2015年4月17日(金) 19時開場 19時30分試合開始
[会場]
Bluebox Studio M Theatre
2884/2 New Pechburi Rd.,Bangkapi, Huakwang, Bangkok 10320
[ウェブ]
https://www.facebook.com/GatohMoveProWrestling
伊藤琢矢(いとたく)
元サッカー選手。本サイトで「タイサッカー珍道中」を連載中。
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
http://ameblo.jp/itotaku24/
いとたく観戦レポート
(Samurai×TPL site内)
http://tpljp.net/?p=8068
Regista in Thailand
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