自称シンガポール人又は韓国人女性による詐欺被害の続発(注意喚起)(2012年1月19日現在)
1 バンコク都内のスクムビット地区(BTSのエカマイ駅,トンロー駅,プロンポン駅,アソーク駅及びナナ駅の周辺地域),シーロム地区及びカオサン通りにおいて,同一人物と思われる自称シンガポール人又は韓国人と称する女性により,在留邦人及び日本人旅行者がクレジットカードを使ったキャッシング詐欺被害に遭う事例が昨年4月頃から続発しております。
2 手口は概ね次のとおりパターン化しており,特に一人歩きの日本人男性をターゲットにしている傾向があります。なお,直近の被害者の中には総額100万円もの被害に遭った深刻な事例もありますので,十分注意してください。
(1)旅行者風の女性(実態は男性との情報もある)から,英語で次のとおり相談をもち掛けられる。
ア シンガポール又は韓国から観光に来た。パタヤからバンコクに向かう夜行バスの中で,パスポート,現金及びクレジットカード等一切を紛失してしまった(又は,盗まれてしまった)。
イ すでに親に対して電話し助けを求めているが,親から送金してもらってもタイで受け取る方法がなく,非常に困っている。貴方がクレジットカードを持っているのであれば,キャッシングして現金を借りることはできないだろうか(キャッシングができないクレジットカードを所持している場合には,金などの貴金属の購入を勧められ,換金を求められる。)。
ウ 借りた現金は貴方の銀行口座宛に親から送金してもらうように依頼する。
(2)その後,インターネットカフェに連れて行かれ「貴方の銀行口座番号を教えて欲しい。」と言われてカードを見せると,同女性は家族に電話をかける素振りをみせ,しばらくすると「貴方の銀行口座への送金は終了した。」として,被害者が指定した口座宛に送金したとする家族の銀行口座情報をインターネット上に提示し,被害者に対して送金事実の確認を求めた上で「後日,入金事実を貴方の銀行に対し確認して欲しい。」と安心させる。
(3)最寄りのATM(キャッシングができないカードの場合は貴金属店)まで同行を促され「連絡先を交換しよう。宿泊先をあとで知らせるから。」などとうまく諭され,相当額のキャッシング(又は換金)を要求される。
(4)その後,数度にわたり,何かしらの理由を付けては金銭的な援助を求められ,最終的には同女性とは連絡が一切取れなくなる。後日,銀行に照会した結果,いずれからも送金事実がないことが判明する。
3 つきましては,タイ,特にバンコク都に渡航・滞在されている方は,以下の諸点に留意しながら,くれぐれも上記のような詐欺の被害に遭わないよう,十分な注意を払うようにしてください。
(1)相手がどんなに誠実そうに見えたり,困っているように見えても,見知らぬ人物の言葉を安易に信用せず,クレジットカード等の個人情報を安易に教えたり,信用してついて行ったりすることは絶対に避ける。万一,援助を求められたら,自国の大使館を訪ねるように案内するなどしてきっぱりと断り,直ちにその場から立ち去る。
(2)散策の際は,必要最小限の現金のみを持ち歩くようにし,クレジットカード等貴重品類は安全な場所に保管しておく。
在タイ日本国大使館
○領事部
電話:(66-2)207-8502、(66-2)696-3002(邦人援護)
FAX :(66-2)207-8511