洪水発生時に起こりうる感染症についての注意喚起(2011年10月28日現在)
氾濫した水域の水質は、ガソリン等の油、生活排水、さらには糞尿等により汚染されている可能性が
あり、感染症等を発するおそれがあります。現在のところ洪水による特定の感染症の流行の報告はあり
ませんが、念のため以下の感染症に注意するとともに、やむを得ない場合を除き、氾濫した浸水域への
立ち入り・接近は避けるようにしてください。
1.汚水の経口感染によるもの
(1)起こりうる感染症:コレラ、A型肝炎、腸チフス等
(2)予防策:手洗いを励行し、飲食物の摂取には十分注意してください。飲料にはできる限りボトル水
等を利用してください。
2.汚水の皮膚の傷口や粘膜等からの感染によるもの
(1)起こりうる感染症:レプトスピラ症(※下記参照)、結膜炎、破傷風等
(2)予防策:不必要に水の中に入ることなく、皮膚等が汚水に触れた場合は清潔な水で十分に洗い流
してください。破傷風は釘などを踏んだ際の刺し傷で感染の危険があるので、ワクチンを接種しておくことを
すすめます。
3.蚊の発生増加によるもの
(1)起こりうる感染症:デング熱、マラリア等
(2)予防策:特に洪水の水がひいた後には大量発生が予想されますので、蚊の対策が必要です。
4.その他
(1)起こりうる感染症:インフルエンザ等
(2)予防策:長期化して疲労が蓄積すると免疫力の低下により様々な感染症にかかりやすくなります。栄
養と休養を十分に取るよう心がけてください。
(※)レプトスピラ症:病原体はドブネズミなどの動物の尿中に存在し、汚水に触れることで皮膚の傷口等か
ら感染します。潜伏期間は5~14日間で、症状は、発熱、頭痛等の風邪症状に似た軽症型から、黄疸、
出血等多彩な症状を示す重症型まであります。治療には一部の抗生物質が有効なので、正しく診断され
る必要があります。なお、タイ全体では例年数千人の患者発生数があります。詳細は以下の国立感染症
研究所(日本語)のウェブサイトを参照してください。
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_012/k03_012.html
なお、厚生労働省検疫所FORTH(日本語)
http://www.forth.go.jp/topics/2011/10181635.html
WHO世界保健機関(英語)
http://www.who.int/hac/techguidance/ems/flood_cds/en/
のウェブサイトにも、洪水と感染症に関する記載がありますので参考にしてください。
在タイ日本国大使館
○領事部
電話:(66-2)207-8502、(66-2)696-3002(邦人援護)
FAX :(66-2)207-8511
○経済部(日本企業支援センター、夜間は上記連絡先に願います)
電話:(66-2)207-8595
FAX :(66-2)207-8517
○日本大使館ホーム・ページ
「タイ洪水被害関連情報」
http://www.th.emb-japan.go.jp/
○Twitterを開始いたしましたので、こちらも参照してください。
http://twitter.com/#!/japanEmb_Thai