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歴史を変えることと築くことの難しさ-ロシアW杯とチェンライ洞窟事件

2018年7月6日 配信

サムライブルーのベスト8を賭けたベルギーとの戦い。本当に胸が熱くなりました。

それにしても決勝点が生まれたベルギーのルカク選手のプレーにはディフェンダー目線で脱帽させられた。ロスタイム日本のCKをキャッチしたGKクルトワはそのまま駆け出し速攻へ。いち早く反応して前線へ駆け上がったルカクはムニエ選手が攻め上がる右サイドを明ける動きで長友選手をつる。そしてルカク目掛けて入ってきたクロスを今度は身体を入れて、後方から走り込むヤヌザイ選手へスルーのお膳立て。FWとしてこの時間帯でのこのシチュエーションでは”俺が決めてやる”という前掛かる気持ちを抑え、尚且つ後方のヤヌザイを見えていたこと。CBであった自分の立場であれば、例え後方のヤヌザイが見えていたとしてもルカクのシュートコースを先に消しに行っていただろうなぁ…脱帽のプレイ選択でしたね。



それでもこの戦い、日本の…そしてアジアの世界へ対する位置付けの歴史を紐解く事が出来たのではないだろうか。今まで日本はベスト16へ今回も含め3度駒を進めているが、残念ながら続けられていないことから歴史を築くところまで行っていないと感じる。ジャイアントキリングは”歴史を変える要素”を十二分に含んでいると思う。変えたことを続けることにより初めて”歴史に名を連ねる…いわゆる歴史を築いて行く”ことへと繋がるのではないか。そんな意味でも、西野監督の勇退、長谷部選手の代表引退、次期監督へクリンスマン氏!? と気の早いマスコミは4年後を見据え始めている。もちろんW杯優勝が歴史を築く手っ取り早い手段なのであるが、ベスト16進出…W杯リーグ突破を続けていく事で世界の強豪と認知される訳でね。次回大会が日本サッカー界にとっては本当に大事な大会となってくる。この大会に関わった選手やスタッフに言わせると、”ちょっとゆっくりさせろや”となると思うけどね、本当に熱い戦いを有難うございました。

この戦いを受けて、「日本へ…Jを目指す」タイ人選手達がもっと増えてくるのではないだろうか。そしてタイで外国人(助っ人)選手としてプレーしている日本人選手達は誇りを持って活躍して欲しいと思います。

世界をにぎわしているタイ北部チェンライの地元サッカーチームの少年とコーチの洞窟遭難事件。発見はされたが脱出にいくつもの壁が有り、実際救助スタッフに死亡者も出ています。一日も早い解決を祈っております。

伊藤琢矢(いとたく)
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
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